大人のライフスタイル誌『サライ』6月号(5月10日発売)で、5月5日に逝去した世界的なシンセサイザーアーティストで作曲家の冨田勲さん(享年84)が、生涯をかけて音楽で伝えようとした宮沢賢治の作品や世界観について語っています。
冨田さんは1932年に東京で生まれ、戦時中の疎開先で賢治の作品と出会います。以来、賢治に魅了された冨田さんは、1970年代からシンセサイザーで賢治の世界観を主題にした作品を次々と作曲。冨田さんは賢治に対する思いを、こう話してくださいました。
「どこか遠い異次元の世界から登場し、この世の人々の幸せを願い、いくつもの愛される作品を残して、また、異次元の世界へ帰って行ったように思うんです」
2か月ほど前の3月上旬にお目にかかった際はお元気で、インタビューさせて頂いた部屋から退出するとき、「まだまだ話したりないことがある」と、見送っていただいた姿がとても印象的でした。
ご冥福をお祈り申し上げます。
小学館『サライ』編集部