義父が嫌ではなく、祖父母と離れたくなかった
その男性と結婚すると母親から伝えられたときも、愛子さんは賛成した。しかし、3人で暮らすことが現実的な話になってきたときに戸惑いを覚えたという。
「そのときにはその人のことが大好きだったので、母親と結婚すること、自分の父親になることは嬉しかったです。この人がお父さんになることに不安はなかったんです。
でも、3人で暮らすことが具体的になるにつれて、祖父母と離れることが嫌だと感じるようになったんです。私は『おじいちゃんおばあちゃんと一緒に5人で暮らせないの?』と言っていました。私は悪気はなく、ただ正直な気持ちとして、祖父母と離れたくないことを伝えました」
その結果、愛子さんはそのまま祖父母の家で暮らし、義父と母親が別の家で暮らすことになった。
「義父と母親の2人は祖父母の家から徒歩で15分、自転車で5分ほどの距離のところに新居を構え、母親は朝に私の元に来て一緒に朝食を取り、仕事が終わると祖父母の家で私と過ごし、その後に義父の家に帰るような生活をするようになりました」
本人は両親や祖父母からの愛情を感じていたが、周囲の反応は?【~その2~に続きます】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。
