「拒否するような親だと思われていたことが悔しかった」

次に、美穂さんと兄たちは先に両親に会い、妹のことを聞くことに。両親は気持ちを語ってくれたという。

「両親に否定的な気持ちはありませんでした。でも、ずっと隠されていたことについて、申し訳ない気持ちと残念な気持ちがあったと言います」

その気持ちは妹に直接伝えるべきだと思い、美穂さんはその場に妹を呼ぶ。

「妹は中学のときに友人から拒否されたことで“周囲にバレてはいけないことなんだ”と思い、今まで言えなかったことを一生懸命に両親に伝えていました。その気持ちがありつつも、長年付き合う恋人ができ、その恋人は両親に性的指向を伝えていて、妹はその恋人の両親に会ったことで、自分の親にも認められたいという気持ちになったそうです。

両親のほうも、『拒否するような親だと思っていたのか』という悔しさを隠さず、その上で『話してくれてありがとう』と言いました。その場にいた私は、妹以上に泣いちゃって、一番空気が読めていなかったと思います(苦笑)」

現在、家族6人だけではなく、きょうだいの家族たちとも妹とその恋人は交流をしているという。美穂さんの両親、きょうだいたちは、妹のカミングアウトから家族について何度も話し合った。カミングアウトはゴールではなく、家族が新たな関係を築くためのスタートラインなのかもしれない。一度きりの告白ではなく、対話を重ねることで、家族の絆はより深まっていくのだろう。

取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。

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