子どもが巣立った後すぐに父方の祖母と同居
由美佳さんは実家から通える場所の大学に進学。東京に行きたい気持ちもあったというが、それよりも当時付き合っていた男性と離れたくない思いが強く、地元を選択した。卒業後には実家から通える企業に就職。就職した後に実家に入れていたお金は月3万円。3万円以外は何も払っていなかったと振り返る。
「家族との外食は親が支払ってくれていましたし、学生の頃から乗っていたバイクの保険もそのまま親が払ってくれていました。家の家電や家具などを新調することもあったので、お金に困っている様子はまったくなかったです」
由美佳さんは26歳のときに当時付き合っていた男性と結婚を前提とした同棲を始め、家を出る。由美佳さんが出てすぐ家はバリアフリーリフォームを行い、完成すると祖母と同居を始めたという。
「祖父は私が小さい頃に亡くなっていて、祖母は1人暮らしをしていたのですが、それが難しくなって同居することになったそうです。祖母は父親の母親、母親にとっては姑で、同居する前はそこまで仲が良くなかった印象だったので同居は少し心配していたのですが、思いのほか関係はうまくいっているように感じていました」
マンションのローンは祖母の貯金で完済。祖母と同居したときには月々の支払いが滞るほど、家は困窮していた。【~その2~に続きます】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。