取材・文/ふじのあやこ

写真はイメージです。

昭和、平成、令和と時代が移り変わるのと同様に、家族のかたちも大家族から核家族へと変化してきている。本連載では、親との家族関係を経て、自分が家族を持つようになって感じたことや、親について、そして夫や妻、子どもについて思うことを語ってもらい、今の家族のかたちに迫る。

ひまわり教育研究センターは、10〜12歳の子どもを持つ母親に「家庭での性教育」についてのアンケート調査(実施日:2024年2月26・27日、有効回答数:100人(10〜12歳の男の子を持つ母親50人、同年の女の子を持つ母親50人)、インターネット調査)を実施。家庭で性教育をしてきたかどうかについて質問したところ、「はい」と回答した母親は44人(男子の母親22人、女子の母親22人)、「いいえ」と回答した母親は52人(男子の母親26人、女子の母親26人)だった。家庭で性教育をしてきたと回答した母親に「ご家庭でお子さんに性教育をしているのは誰ですか?(複数回答可)」と質問したところ、男子の母親は「母親」と回答したのが17人(77.3%)で、「父親」と回答した母親は10人(45.5%)だった。女子の母親に同じ質問をしたところ、「母親」と回答したのが18人(81.8%)で、「父親」と回答した母親は7人(31.8%)となっている。

今回お話を伺った武志さん(仮名・49歳)は、娘が小さい頃に妻と離婚し、そこから娘と2人暮らしを続けていた。

妻は娘を引き取ることは「無理」だと言った

武志さんは、両親と5歳上に兄のいる4人家族。兄は20代の頃にカナダ人の妻をもらい、カナダに移住していた。兄夫婦のところに頻繁に遊びに行っていた武志さんの両親はカナダを気に入り、カナダに移住した。

「私は22歳で結婚したのですが、そのときにはまだ両親は日本にいて、私たち夫婦の子どもをとてもかわいがってくれていました。それに私の妻との関係も良好でした。

私が離婚するときには両親はすでにカナダに移住した後だったので、電話で伝えました。私たち夫婦の関係は長い間悪かったのですが、遠くに住んでいる親に夫婦のことなんて相談していなかった。だから両親の中では私たち夫婦は仲がいいときのままだったみたいで、離婚することをとても驚いていました」

武志さん夫婦は授かり婚だった。妻とは専門学校時代に出会い、結婚当時は若いながら2人とも学生ではなく働いていた。当時は結婚前に妊娠することに寛容ではなかったが、ともに社会人だったこともあり、結婚を反対されることはなかったという。

「子どもができたことには、避妊はしていたので、まさかというのが正直な気持ちでした。でも、付き合って2年以上経っていたし、別れるつもりもなかったので結婚することを選んだんです。お互い結婚を機に実家を離れて、結婚当初から始まった2人だけの生活はバタバタでしたね。でも、娘も無事に生まれて、両親からのサポートもあって、当初はとても幸せでした」

離婚したのは、娘が小学校3年生のとき。妻は子どもを引き取ることを「無理」と言った。

「離婚になった理由は、ケンカが続いて、そこから会話自体がなくなっていき、妻がもう限界だと言ったからです。私も、それでもなんとか結婚生活を続けたいとは思えませんでした。

娘については、妻は『娘のことは無理。自分1人だったら何とでもなるから』と言ったんです。妻は、妻の両親との関係が悪くて頼れないようでした。離婚当時の妻はパート勤務だったので、金銭的にも娘を引き取る余裕がなかったんだと思います」

【担任から「他の子よりも幼い」と指摘を受けた。次ページに続きます】

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