■3:新盆に招かれた時と返礼のマナー
新盆の法要では、遺族だけでなく、招かれた側も喪服を着用するのがマナーです。法要に招かれた場合には、手土産とご仏前、あるいは御供物料を用意。金額は故人との関係などによって変わりますが、一般的には5,000円~10,000円が目安となります。
一例として、亡くなった父親の初盆に夫婦で参列する場合は、ご仏前として1万円~2万円を包みます。お供えとして故人の好物や絵柄提灯を贈るのも喜ばれます。
それ以外には、贈答用のお線香やお花、夏の果物、そばやうどんなど、日持ちもする乾物や昆布・海苔などを贈るのがよいでしょう。遠方や高齢のため参列できない場合は、新盆の前の8月10日ころまでに届くように送ります。
ご仏前をいただいたら、返礼するのがマナーです。半返しか1/3返しが目安の金額で、あらかじめ準備をしておき、その時にすぐにお返しするか、郵送でご仏前やギフトを送っていただいた方や金額が多い方には、1週間経ってからあらためてお渡ししても問題ありません。
以上、新盆の基礎知識と心得についてお伝えしました。新盆は法要のあと、集まった人たちで食事をして故人をしのぶひと時。故人の霊が初めて家に戻る日なので、その方の好物をお供えして、皆で食事をしながら、ありし日の思い出を語り合いましょう。
その語らいは遺族にとっても一番の慰めになるはずです。
取材・文/庄司真紀