写真はイメージです

アイドル、舞台、スポーツなどにハマりこむ“推し活”にハマる人が増えている。

2022年10月、シンクタンクの矢野経済研究所は、「オタク」の主要14分野の市場規模を調査した『2022 クールジャパンマーケット/オタク市場の徹底研究 ~市場分析編~』を発表。それによると、全ジャンルをまとめると約7000億円程度の経済効果があるという。

絹子さん(56歳・会社員)は、コロナ禍中にある若手俳優にハマった。その推し活で知り合ったのは、麻美さん(54歳)だ。友達がいない絹子さんは、久しぶりの親友・麻美さん(54歳)と距離を詰めていった。

【これまでの経緯は前編で】

明るくておしゃれな親友との交際に反対された

絹子さんには子供がいない。しかし、学生時代からの親友グループにはおり、集まると子供の話になる。その話をつまらないと思った絹子さんは「大人が集まるときは、子供の話はやめようよ」と提案。その後、グループから呼ばれなくなった。

「いいんです。つまらない話をして時間を奪われるなら、夫と遊んでいたほうがマシ。夫は私が若手俳優にハマると“いいね、この人”、“演技も上手だね”と言い、一緒に推し活をしてくれたんです。彼の出身小中学校を巡るのも夫が付き合ってくれて、“これも食べたかもよ”と駄菓子を持って来てくれた。当時、店でお酒が飲めなかったので、クラフトビールを飲みながら公園で飲んだのも楽しい思い出です」

夫は絹子さんを愛している。それは、若い頃に浮気をしていた負い目もあるからだ。

「結婚30年を一緒に過ごしていれば、いろんなことがありますよ。夫はマメだからモテる。この際だから言っちゃいますが、浮気相手との間に子供がいるんです。その子は今年成人ですよ。認知してお金は払っていますけれど。その浮気相手も夫と関係を持っていた当時は、別の男性と結婚して4歳の息子がいました」

W不倫の結果、子供を授かってしまう。絹子さんは離婚に応じるつもりだったが、夫が拒否した。

「相手の女性は夜の仕事の人だったようで、結婚には向かなかったみたいですね。それからもいろいろあって、私がスルーしていたら、夫が私に恩義を感じるようになり、今では私の立場が上。当然、推し活も応援してくれるし、仕事もサポートしてくれるし、いい夫なんです」

そんな夫に親友・麻美さんを紹介する。すると、夫は表面上はにこやかにしており、いい雰囲気でお茶を終えた。

「帰り道で、“麻美さんは、騒動を起こす予感がする。付き合わないほうがいいと思う”と言う。なんでも賛成するくせに、久しぶりの親友にケチをつけるなんてありえない。私は好きな人と付き合うと、夫の言うことを無視して、家に招くようになったのです」

絹子さんの家には映画室があり、巨大プロジェクター、最高の音響で映画やドラマを楽しむことができる。

「耳元でささやいているような音響で、麻美さんと作品を楽しみたかったんです。夫も最初に反対したとはいえ、麻美さんは若々しく明るく賢い。一緒に夕飯を食べるようになりました」

【夫と親友はキスをしているどころか……次のページに続きます】

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