義実家は私の親族と雰囲気が似ていた

仕事はリフォーム関連の企業の営業。今いる顧客相手に加え、問い合わせをしてきた相手に対して営業を行う反響営業などを行っていたとのこと。夫とは職場で知り合い、5年と長い交際期間を経て結婚に至っている。

「上京してきたばかりの頃も営業だったんですけど、ほぼテレアポみたいな仕事でノルマもきつくてすぐにやめてしまって。その会社は3社目で、私も夫も中途採用で入ってきました。年齢は2つ上だったんですけど、ほぼ同期入社ということで最初から先輩後輩もなくタメ口で、すぐに仲良くなりました。仲良くなってから付き合うまでも1か月ぐらいしかかかってないです。どちらからも付き合おうという言葉はないものの、ほぼ毎日仕事終わりに一緒にいるようになって、ですかね。

でも、結婚までが長かった。3年目ぐらいから毎年のイベントがある度にプロポーズを夢見て、撃沈。そんなことを繰り返し、最後は私のほうから結婚か別れるかを迫り、結婚しました。

あの頃はとにかく結婚したかった。これも親族の、結婚は正義! という呪縛でしょうかね」

結婚が決まったときに夫からバツイチだと聞かされる。驚いたものの、そこまで大きな障害ではなかった。それよりも気になったのが、家族と仲が良すぎたところだった。

「バツイチは驚きこそしましたけど、別に悪いことでもないし、子どももいなかったし。離婚理由も性格の不一致で、不貞行為ではなかったので。

それよりも、ご挨拶に行ったときに、義実家が夫の家から徒歩圏内にあることに驚きました。そしてすでに嫁いでいる義姉の家も。夫は会社からはやや遠いところで暮らしていたのでなぜかと聞いたときには前の職場が近かったと言っていたんです。それがまさかですよ。

ご挨拶自体はとても和やかな雰囲気の中で終わり、わざわざ様子を見に帰ってきていた義姉も優しく対応してくれました。でも、なんとなく居心地は悪かった。義実家の雰囲気が私の親族一同の雰囲気と似ていたから」

結婚後にわかった、マザコンにファザコンにシスコンの家族フルコンボ。夫にはバツイチ以外の秘密もあった。
~その2~に続きます】

取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。

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