今まで我慢をしてきた恋愛欲が爆発したのか?
定年後に会社を立ち上げたり、新たに仕事を始める人は多い。その可能性はないのかを伺いました。
「それはないですね。会社を立ち上げるなら、私に相談するはずですし、主人は“オレは会社があるからこそ、仕事ができている”と言っています。仕事漬けで友達も少ないですし、特に趣味があるわけでもありません。SNSをすすめても“オレはいいよ”とやらないし。そんなとき、私のお友達ご夫妻が、“先日、夜中にご主人を歌舞伎町で見たわよ”と教えてくれたんです。そのとき、主人は1人で歩いていたらしいのですが」
そこで、敏恵さんは出かける夫を尾行したことがある。
「あまりに早足で追いつけなかったのと、本当は何をしているのか、自分の眼で確認することが怖くて最後まで尾行できませんでした」
夫の写真を見せていただくと、がっしりした体格で、柔和な表情を浮かべる男性。ファッションセンスも素敵です。これはモテそうだと直感しました。
「主人に限って浮気は絶対にありません。“自分の欲望も管理できない奴は仕事もできない”というのが基本的な考え方で、現役時代も部内の不倫や、乱れた恋愛関係を発見すると、相応な処分をしていました。主人は色とお金に潔癖だったからこそ、かなり出世したとも考えています。私が怖いのはここなのです。今までずっとガマンをしてきたから、定年になり、恋愛したい欲求が爆発してしまったのではないかと。そうしたら私には勝ち目はありません。若い女性に主人を奪われたらどうしようかと、夜も眠れないのです」
敏恵さんのお話を伺うと、夫は人格的にも好人物の様子。今まで、2000人以上の人を調査して気づいたのは、妻から愛されている男性は、相手を傷つけるような行動をしないということ。
「こんなこと、お友達にも子供たちにも相談できません。主人を調べてください。犯罪に巻き込まれていないか、女性に溺れていないか……私と一緒に老後の生活を送ってほしいだけなんです」
【夫が楽しそうに話し、親しげに話していた人物の正体は? 後編に続きます】
探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/