「ルーター」という言葉は知っていても、詳しく解説できる人は少ないかもしれません。ルーティングする機械のことなのですが、「ルーティング?」と益々わからなくなります。要は、インターネットを使うために必須な機械、装置がルーターです。家のインターネットが繋がらなくて困った時の対処法も併せて解説します。いざという時に、お役立てください。
目次
ルーターとは?
おすすめのルーター
ルーターの接続方法
ルーター接続時、インターネットが繋がらないのはなぜ
まとめ
ルーターとは?
パソコンやスマホをインターネットに接続するためには、何らかの装置が必要です。
新たに光回線や電話線利用でインターネットを使う場合に必要な装置が、ONU+ルーターになります。ONUは、プロバイダインターネット回線接続事業社から提供されます。
ルーター(本記事では個人が使うNATルーターをルーターとします)は、パソコンやスマホ同様に各個人が購入する必要があります。ルーターを選ぶには、「Wi-Fi6」「11ax」「OFDM」「MIMO」「5GHz帯」「ワイドバンド」「マルチストリーム」「EasyMesh」「約1627Mbps」などと難解な言葉が続きます。ネットや電気店で選ぶポイントを解説しましょう。
モデムとルーターの違い
モデムは接続回線1本に付き1台必要です。それを複数のパソコンやスマホで使えるようにするのが、ルーター(NATルーター)です。ルーターは内部で使う複数IPアドレスをインターネットで使うIPアドレスに変更(ルーティング)します。
有線LANでは1本100mまでのケーブルを使い、ルーター+ONU経由にてインターネットに接続します。無線LANでは、パソコンの一部やスマホに内蔵されたモデムを使いルーター+ONU経由や、直接セルラー携帯電話網にモデムを使用して接続します。長距離を接続して通信するのがモデムの役割です。
有線LANでは100Mbps、1Gbps、10Gbpsなどスピードで種類があり、無線Wi-Fiなら11n、11ac、Wi-Fi6(=11ax)など、セルラーなら3G、4GLTE、5Gとスピードと接続方式で種類があります。
モデムの速度、方式は規格最大速度でカタログ表記されており、実効スピードではありません。Wi-Fi 6 では旧式の「MIMO」に加えて、「ODFMA」と呼ばれる変調方式を使っています。最大速度で使えないのは、パソコンやルーターのCPU処理が不足している場合がほとんどです。
スマホの場合は、セルラー携帯電話網の速度制限で遅い場合が多いでしょう。
おすすめのルーター
プロバイダ事業社との契約により、ONUが使えるスピードが違います。10Gbpsに対応しているルータ−はまだまだ高価です。100Mbps時代の機種も使われていてルータ−がインターネット利用での遅い原因になっている場合も多く、最新Wi-Fi6ルーターに買い換えると速さに驚かれる場合が多いようです。近い将来に10Gbpsにアップする予定がないなら、ルーターLANは1Gbps対応機種で良いでしょう。
無線Wi-Fi方式は大変わかりづらいです。それぞれに2.4GHz、5GHzがあるのもわかりづらい原因です。従来は、無線が届く距離で2.4GHz、5GHzを使い分けていました。接続先アクセスポイントに同じ名称でaとbがあるなら、5GHzを使うaを選びます。a接続でマルチ接続出来ると速くなります。接続が不安定ならbを選ぶのが、接続ポイント選択の基本です。
製品販売情報サイト「価格.com」ホーム>パソコン>無線LANルーター(Wi-Fiルーター)のページをチェックすると、NEC Aterm、バッファロー AirStationなどの売れゆきがわかります。Wi-Fi6対応で通信スピードを上げるストリーム数、CPU性能を表すスループットを確認して、ご自身に合うものを探してみてください。
ルーターの接続方法
初めて使うルーターには、接続と設定が必要です。
接続は、簡単にセットアップ出来る説明書に従い、プロバイダ事業社から提供されるONUにNATルーターWAN接続口から付属イーサネットケーブルで接続します。LINKLEDが点灯すれば、終了です。
設定は自動で設定できる機種もありますが、通常は説明書に従いルーター設定Webページにアクセスしてプロバイダ事業社から送られてきた設定シートを使い、IDとパスワードを設定します。最近の機種の中には、スマホからもIDとパスワードを設定出来るルーターも有ります。
説明書通りにセットしても正常に使えないときは、説明書に従いチェックします。それでもダメなら、説明書にあるサポートWebを参照。それでもダメなら、サポートセンターに電話をしましょう。
引越前なら問題なく使えていたルーターも、引越して同じ契約でも局側設備の問題で接続出来ない場合があります。困った時はサポートセンターに電話をしましょう。
ルーター接続時、インターネットが繋がらないのはなぜ?
インターネットが繋がらない時、「ルーターが故障しているのか?」「プロバイダ事業社から提供されているONU、ONUから向こう側(上位とも言います)が故障しているのか?」を見極めることが大切です。
ONUから向こう側には膨大な装置群が繋がっていますが、故障すると運用者がすばやく対応するので、数分待っていれば復旧します。
数分以上待っても復旧しない場合は、ルーターを疑います。先ずはルーターをリセット(電源ON-OFF)しましょう。通常であれば、1分ほどで再度使えるようになります。ルーターが故障している場合は、LEDなどが点滅して正常な再起動ができません。
ルーターは正常だったのに、数十分復旧しない場合は、プロバイダー社の案内サイトに通知が出ます。別経路、例えばスマホから案内サイトにアクセスしてください。大規模な障害ならTwitterなどでも話題になるので確認します。
まとめ
一度セットアップすると存在を忘れるルーターですが、数年に1度は見直ししたい重要な機器です。24時間365日稼働するために、たまにリセットすると元気になる機器も存在します。インターネットに接続出来るのは、「ルーター」を使っていることと意識しておくと、インターネットに繋がらないときなどにすみやかに対応出来るでしょう。
杉田正
インターネットハンドルはsugipooh。アマチュア無線、TK-80BS、PC-8001、APPLEII、MacintoshPlusからのアップル信者。大型ストレージ、RAIDやNAS開発からWebサーバー開発、データセンターにおけるセキュリティ規格ISO27001(ISMS)を日本で最初に取得。現在はクラウド用省エネデータセンター研究開発や省エネデータセンター構築コンサルタントを行っている。
構成・編集/京都メディアライン(http://kyotomedialine.com)