義母と夫、好意と敵意の二重拘束状態に慣れてきた……
そこから別人のように旦那さまに干渉してきたという義母。旦那さまが義母の前で瞳さんを注意してから、義母の瞳さんへの拘束が始まります。
「義母は寂しかったんだと思います。特に仲良くしている人もいないようで、毎週末にはお菓子を持って私たちの家に遊びに来ていて、寂しそうなのがわかるからこちらも追い出すことができませんでした。
3人で出かけようというときに義母の前で夫が私の服を注意して選び直そうとしたことがあったんです。義母はそれを見て『お父さんもそうだった』と喜んでいました……。そこから夫に同調するように私の服装を注意してくるようになりました」
義母の拘束は旦那さま以上。さらには義母自身の過去話が加わり、鬱陶しさは何十倍だったとか。
「『化粧をやめなさい』『スカートを履いてはダメ』と私のメイクボックスやクローゼットのチェックまでするようになりました。さらには、私が言い返すと『私のときはもっときつかった。でもお父さんが好きだったから我慢できたの。あなたはできないの?』と過去を重ねて言ってきます。言い合いに発展するならまだしも、厄介なのは情緒が不安定なのか、急に謝ってくるときもあって。義姉とやりあったことがトラウマになっているのかもって思うと、強く言えない私もいて……」
旦那さまのほうも母親のことがあるからなのか以前よりも積極的に家事を行っており、まるでDVのような好意と敵意の二重状態が子どもを産んだ後も続いているとのこと。
「今は『母親なんだから』という言葉がつくようになりましたが、今も昔もずっと洋服や化粧品にお金をかけさせてくれません。肌にはシミが目立ってきて、年齢もあってどんどん老け込んでいく自分を鏡を見るのも嫌になってきました……。それでも夫は愛してくれて、義母も必要としてくれる。私のわがままなのか、それともそう思うように洗脳されてきたのか、もうよくわかりません」
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。