転職するなら、なにか資格を持っているほうが有利だよなぁ…
自分に自信をつけるために、資格を取りたい
そう思っている人も多いのではないでしょうか。
転職に向けて資格の勉強をはじめたいけれど、どの資格を選べばよいのか迷っている人もいるかもしれませんね。
そこで今回、株式会社ビズヒッツ( https://bizhits.co.jp/ )が運営するビジネス上の問題解決を考えるメディアBiz Hits( https://media.bizhits.co.jp/ )は、転職で役立った資格がある500人に「転職で役立った資格」についてアンケート調査を実施。
その結果をランキング形式でまとめました。さっそくご紹介しましょう。
転職で役立った資格1位は「簿記」
転職経験者500人に「転職で役立った資格」について聞いたところ、結果は以下のようになりました。
回答数が多かった順に10位までをランキング形式で紹介します。
多くの資格があげられたなかで、2位以下に大差をつけて1位になったのは「簿記」でした。
2位以下は「普通自動車運転免許」「TOEIC」と続きます。
上位には簿記やMOSなど「事務職で役立つ資格」、幅広い業種で評価される「語学」、そして各種の国家資格がランクインしました。
それぞれの資格が転職活動で役立った理由・評価された理由を、実際の回答をもとにご紹介します。
【1位 簿記】
・簿記3級でも結構評価されました。経理のことを学ぶ意欲に見えるみたいです(男性)
・未経験の経理職に応募したが、簿記2級取っているなら大丈夫だと判断され採用された(男性)
1位は「簿記」でした。
簿記は知名度が高く、経理から一般事務まで幅広いフィールドで活かせる資格。
「経理の実務経験がない人でも、簿記の資格があれば歓迎」という求人も多いです。
日商簿記は1級から3級まであり、「2級以上で応募可能」という条件をつけている企業もありますが、「3級でも評価された」という回答も多く寄せられました。
【2位 普通自動車運転免許】
・出勤に必要だし求人の幅も広がるから(男性)
・営業職を希望していたので、免許があると動きやすかったため(女性)
2位は「普通自動車運転免許」でした。
職場によっては運転免許必須のところもあるため、免許を持っていると選べる求人の幅が広がりますよね。
また21位(7人)には「準中型以上の運転免許」もランクインしています。
こちらは配送業や農業など、トラックを運転する職種への転職に役立ったという回答が多く寄せられました。
【3位 TOEIC】
・英語を使う仕事だったため、資格があることで面接時にアピールポイントとなった(女性)
・旅行関係の会社だったので、TOEICやTOEFLなどの英語のスキルがあると優先で面接をしてもらえた(女性)
英語力をはかるテスト「TOEIC」が3位に入りました。
語学力はどの業界でも評価されますので、高いスコアを持っていると有利ですよね。
一定以上のTOEICスコアを取得していることが応募条件になっている会社もあります。
採用に有利になるだけではなく、「資格手当がついた」など、給料に反映されたという回答もありました。
【4位 看護師・准看護師】
・仕事がないことがない。こちらが選べる立場になる(女性)
・求人が引く手あまたであり、一生モノの資格だから(男性)
4位は国家資格である「看護師・准看護師」です。
「求人が多く、日本全国どこででも働ける」という回答が多数寄せられました。
今の日本は「看護師不足」ともいわれており、どの地域でも、どの時期でも募集が出ているような状態なので、転職には困らなそうですね。
看護職専用の転職サイトや転職エージェントもありますよ。
【5位 フォークリフト免許】
・選択肢が増えたから(男性)
・製造業ではフォークリフトに乗れることが重宝された(男性)
5位は物流や製造、建設の現場で役立つ「フォークリフト免許」です。
履歴書などに記入する正式名称は「フォークリフト運転技能講習 修了」ですが、一般的には「フォークリフト免許」で通じます。
資格取得者には資格手当を支給する会社もあり、持っていれば待遇アップが狙えますよ。
ちなみに最大積載荷重が1トン未満のフォークリフトは、技能講習の代わりに「フォークリフト運転業務に関わる特別教育」を受ければ運転できます。
【6位 マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)】
・派遣会社に登録した際、紹介してもらえる仕事が増えた(女性)
・自分がどのくらいソフトを使用できるのかを、客観的に証明できた(30代 女性)
6位は、マイクロソフトオフィス(ワード、エクセルなど)の操作スキルを証明できる「マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)」です。
パソコンスキルがどの程度なのか的確に伝えられるため、とくに「これまで業務でOfficeを使ったことがない」「未経験から事務職に転職する」という人にオススメの資格です。
【7位 保育士】
・保育施設は人手不足が多く、採用されやすい(女性)
・小児科の医療事務だったから、小さい子がたくさん来院するために役立ちました(女性)
7位は国家資格である「保育士」でした。
保育施設で保育士として働くには必須の資格であるのはもちろん、保育士として勤務しない場合でも子どもに関する職場で「優遇された」「手当がついた」という口コミが多数寄せられました。
なお「幼稚園教諭」は18位(8人)にランクインしています。
【8位 介護福祉士】
・仕事が山ほどある(女性)
・資格を持っていると給与が上がって、求人数もたくさんあるから(女性)
8位も国家資格の「介護福祉士」です。
介護現場も人手不足と言われており「求人が多い」という意見が多数。
「国家資格のため優遇される」という回答も多く見られました。
なお介護の入門資格に位置づけられる「介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級含む)」も12位(13人)に入っています。
【9位 実用英語技能検定(英検)】
・外資系の会社なので英語力が必要だった。英語のレベルを分かってもらえた(女性)
・家庭教師の求人に応募した際に、他にこの資格を持った人はなく、採用の決め手になった(男性)
9位にランクインしたのは、TOEICと並んで有名な語学系資格である「実用英語技能検定(英検)」。
企業へのアピールになるのは「英検2級以上」と言われています。
また11位以下には「英語以外の語学(中国語、韓国語)の資格が役立った」という回答もありました。
【10位 秘書検定】
・取引先やVIPの対応をする職場への転職で、基準以上のビジネスマナーが求められたから(女性)
・「ビジネスマナーは一通りわかっていて、細やかな気遣いが出来そうな人」だと評価してもらえた(女性)
ビジネスマナーが身につく「秘書技能検定」が10位です。
「秘書技能検定を取得して、実際に秘書の仕事に就けた」という人もいました。
敬語や一般常識も身につくので、秘書を目指している人だけではなく「社会人として、きちんとした振る舞いを身につけたい」という人にもオススメの資格です。
転職のために資格を取得した人は21.6%
続いて転職に役立った資格について「転職のために取得しましたか?以前からもっていましたか?」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。
「以前からもっていた」人が78.4%、「転職のために取得した人」は21.6%でした。
新たに資格をとった人は少なく、以前からもっていた資格を生かして転職した人が多いとわかりました。
続いて「以前から資格をもっていた人」「転職のために資格をとった人」から寄せられた回答をご紹介します。
【以前から資格をもっていた人の回答】
・前職で業務上必要なため取得。この資格があると、ビル管理の仕事が引く手あまた(男性、電気主任技術者)
・経理に興味があったので、学生時代に取得。転職先では応募条件の必須資格でした(女性、簿記)
・整骨院勤務で必要だったので取得。介護業界の機能訓練士という職種でスキルを活かせた(男性、柔道整復師)
学生時代や前職在職中に取得した資格を活かして転職したという人が多くなりました。
資格から求人を絞り込むことで、興味がある分野・得意分野の仕事が見つかりやすくなりますし、資格を評価され好条件で転職できる可能性もありますね。
持っている資格が思いがけない業界で評価されることもありますから、「転職で環境を変えたい」と思っている人も、保有資格が他業界で活かせるかを調べてみるといいかもしれません。
【転職のために資格を取った人の回答】
・不動産業界への転職を目指す上で必要と思ったから(男性、宅地建物取引士)
・好条件の事務系の仕事は競争率が高いので、他の応募者と差をつけるために資格を取得した(女性、簿記)
・未経験の事務職に応募する際に、どのくらいのスキルがあるか証明になるものがあったほうがよいと考えた(女性、MOS)
「転職のために資格をとった人」からは、転職したい業種・職種が決まっており、その仕事の「必須資格」や「有利になる資格」を取得したという回答が寄せられました。
仕事や転職活動をしながら新たに資格を取得するのは、勉強時間の確保や体調管理など、とても大変です。
大変な中でも勉強を続けるためには「この仕事に就きたい」という強い気持ちが必要なのかもしれません。
* * *
500人に「転職で役立った資格」について聞いたところ、もっとも多かった回答は「簿記」でした。
比較的簡単だとされる簿記3級でも「アピールになった」という意見が寄せられています。
また転職のために新たに資格を取得した人は21.6%と少数派で、78.4%の人がすでに持っている資格を生かして転職していました。
資格は転職活動を有利にすすめるうえで役立ちますが、時間や費用を考えると無尽蔵に取得できるものではありません。
仕事しながら取得するとなると、なおさらです。
興味がある分野やキャリアプランに合う資格をじっくり見定めることが大切ですね。
調査概要
調査対象:転職で役立った資格がある人
調査日:2021年4月2日~14日
調査方法:インターネットによる任意回答
調査人数:500人(女性305人/男性195人)