官能的に食品を食べる動画も
断片的な内容から、2人の動画でのアカウント名を特定。内容を見てみると、なかなか面白いのです。お嫁さんは顔出しをせずに出演しており、かなり人気があるようです。主にお嫁さんが出ており、かなり怪しげなシーンもありました。
この日の撮影の内容は、人気の食品をどれだけ官能的に食べられるかというもの。男性のバッグの中に大量の食品が入っているとのことで、絵コンテなどを描きつつ、内容を決めていました。
その後、2人は新宿区内にある撮影ができるフリースペースにタクシーで移動。古ぼけたマンションの中にあるスペースに入っていきました。それから2時間後、撮影は無事に終わったらしく、2人は駅で解散。
お嫁さんはファストフード店で食事をし、手帳を取り出して何やら数字を書き込んでいます。事務所で画像を解析すると、子供が大学入学までにかかる費用の試算。
どうも、依頼者・則夫さんの長女……お嫁さんにとっては義姉と同じ学歴をトレースしたいようで、小学校から私立に進学させた場合の学費を書き込んでいました。
以上の内容を、則夫さん報告すると驚きのあまり、石像のように固まっていました。動画の内容は「見るに堪えない」と頭を抱えていました。
則夫さんは、「嫁はこの幼馴染と浮気している可能性がある。それで離婚させたい」と言い、その後、何度か調査をしましたが、撮影以外で2人が会うことはありませんでした。
会うのは割安なレンタルスペースで、外から漏れ聞こえる音声を解析すると、撮影のほかに、リモート勉強会の参加をしている日もありました。日進月歩のIT技術とプラットフォームを駆使して、どう稼ぐかを真剣に考えているようです。
幼馴染みの男性を追ったのですが、こちらも2児の父で、派遣社員としてSEの仕事をしていることがわかったのです。家庭は円満のようでした。
再び報告すると、「嫁はしっかり者だということがわかりましたが、息子はこのことを把握しているのでしょうか。孫はこの男の子供なのでしょうか……」
調査結果を持ち、則夫さんは息子さんに聞くと、「あ、バレた? お父さんよくわかったね」と言われたとのこと。
「息子は、嫁の動画を見てファンになり、ダイレクトメッセージを送って交際にこぎつけたようです。孫は確かに息子の子で、顔が似ていないことを指摘したら、“彼女はちょっと整形しているみたいなんだよね”と言っていました」
息子さんは「彼女が恥ずかしがるから、動画のことはお母さんにも黙っていてね」と口止めされたとのこと。今後、お嫁さんは育休から復帰して、小学校受験の準備が始まるまで会社勤めをし、専業主婦になる予定だと。動画配信ははそのための資金稼ぎなのだそうです。
夫婦仲は円満で、則夫さんは一安心するも、「私は古い人間なのでしょうか。お金を稼いでいるとはいえ、あんな動画を配信し続けていることが、身内として恥ずかしいんですよね」と語っていました。
探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/