CirkVOST(シルク・ヴォスト)をご存知だろうか? 1993年にフランスで誕生した空中ブランコ集団「レザッソ」を前身とする、フランスの代表的アートサーカスカンパニーである。
その魅力は、芸術的で洗練された舞台の中、8人のアクロバットアーティストが織り成すスリリングなパフォーマンス。また、野外空間を覆い尽くす大掛かりなセット、ライブ演奏による創造的な音響、さらには漫画(バンド・デシネ)的世界観を背景に、観客の感性をさまざまな角度から刺激する。
最新の芸術ジャンル「ヌーヴォー・シルク(新しいサーカス)」の系譜を引き継ぎ、いまなお進化を続ける存在なのだ。
そして、世界中で話題を振りまくシルク・ヴォストが、いよいよアジア圏に初上陸する。10月8日(土)から11月6日(日)まで、シルク・ヴォスト新豊洲特設会場において全16公演を開催するのである。
しかも今回の演目「Epicycle(エピシクル)」は、2013年、2014年のわずか2年かんで13万人を動員し、欧州各地で大きな話題を呼んだ公演。いわばシルク・ヴォストの代表的作品なので、彼らの世界観を体験するには格好のチャンスだといえよう。
ちなみに「エピシクル」とは、「円、回転すること」を意味する。パフォーマーたちはそのコンセプトを具現化すべく、“円形の宇宙”をイメージした直径13.5mの舞台装置を縦横無尽に駆け巡りながら動かす。オーディエンスは、リクライニングシートから空を仰ぎ見る格好でそのリアリズムを体験することになる。
なお、実際に見てみるとわかるが、その世界観は宮崎駿作品やコミックブックにインスパイアされたものである。だからこそ、ファンタジーと現実世界を行き来するような、イマジネーション豊かな世界を体験できるのだ。
しかも、パフォーマンスに華を添えるクリエイティブなサウンドはすべて生演奏。視覚と聴覚を同時に刺激してくれるので、たちまち未知の体験に魅了されることになるだろう。
世界最先端のサーカスを、この機会にぜひとも体験してみてはいかがだろう。
【シルク・ヴォスト“エピシクル”ジャパン ツアー2016】
日時:2016年10月8日(土)〜11月6日(日)まで全16公演
会場:シルク・ヴォスト新豊洲特設会場
料金:平日:VIP席4,500円/指定席3,500円 土・日・祝日:VIP席5,500円/指定席4,500円
公式ウェブサイト:http://www.cirkvost.jp
取材・文/印南敦史