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趣味・教養

鳥が飛ぶ~佐藤弘和作品集|ギターを愛するすべての人に聴いてほしい一枚【林田直樹の音盤ナビ】

選評/林田直樹(音楽ジャーナリスト)

こんなにも人間味のある、優しく温かい、ロマンティックな美しい歌に満ちたギター曲が、この現代の日本で静かに書き綴られていたことに強い感銘を覚えた。

昨年12月に享年50歳で世を去ったギタリスト・作曲家の佐藤弘和が、闘病生活のなかでリハビリのような形で書き始めた小品集「音楽のエッセイ~ギター・ソロのための24の小品集」。これを中心としたアルバム『鳥が飛ぶ』は、ジャンルを問わずギターを愛するあらゆる人に聴いてほしい一枚だ。試聴はこちらから

ギタリスト原善伸の演奏は、作品のぬくもりを淡々と、飾らず無心に、ニュアンス豊かに伝えてくれる。鈴木大介、大萩康司をゲストに迎えたギター二重奏、三重奏のための作品も美しい。

日記のように何げない日常の風景を扱っていながらも──いや、それだからこそというべきか──ここには生きることの喜びや悲しみ、希望といったものの深部にまで到達した、かけがえのない輝きがある。

【今日の一枚】
『鳥が飛ぶ~佐藤弘和作品集』
原善伸(ギター)他
録音/2016〜17年
発売/コジマ録音
問い合わせ/03・5397・7311
商品番号/ALCD-7208
販売価格/2800円

選評/林田直樹
音楽ジャーナリスト。1963年生まれ。慶應義塾大学卒業後、音楽之友社を経て独立。著書に『クラシック新定番100人100曲』他がある。『サライ』本誌ではCDレビュー欄「今月の3枚」の選盤および執筆を担当。インターネットラジオ局「OTTAVA」(http://ottava.jp/)では音楽番組「OTTAVA Salone」のパーソナリティを務め、世界の最新の音楽情報から、歴史的な音源の紹介まで、クラシック音楽の奥深さを伝えている(毎週金曜 18:00~22:00放送)。近著に『ルネ・マルタン プロデュースの極意』(アルテスパブリッシング)がある。

※この記事は『サライ』本誌2017年5月号のCDレビュー欄「今月の3枚」からの転載です。

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