朝倉景鏡という佞人
I:さて、「朝倉攻め」のために、まずは若狭に出陣した信長に対して、小谷城では、浅井長政、遠藤直経(演・伊礼彼方)、宮部継潤(演・ドンペイ)らが評定を行なっていました。
A:大河ドラマに宮部継潤が登場するとは感慨深いですね。後に秀吉とは昵懇の間柄になる僧兵あがりの武将ですが、1973年の『国盗り物語』では小松方正さんが演じて以来の登場です。さて、評定の場で長政は、「織田にも朝倉にもつかぬ」と声高に家臣らに伝えます。ところが……。
I:そこに長政の実父浅井久政(演・榎木孝明)と朝倉家当主義景の従兄弟である朝倉景鏡(演・池内万作)がやってきます。
A:前週も指摘しましたが、朝倉景鏡こそ、佞人(ねいじん)中の佞人。今後どこまでその悪辣ぶりが描かれるのか楽しみですが、浅井久政が、お市(演・宮崎あおい)のことを「女狐」扱いして長政を困惑させます。浅井久政役の榎木孝明さんは、2006年の『功名が辻』では浅井長政を演じ、2020年の『麒麟がくる』では朝倉義景の側近山崎吉家を演じていますから、表も裏も知り尽くした存在です。
I:ピリッと引き締まっていたのは、それが原因ですね。さて、その評定の場でのやり取りが、小姓と侍女のリレーでお市の方に伝えられます。
A:さらに、柴田勝家(演・山口馬木也)から「わが忍びから報せがあり、浅井が謀反」という報せが入ります。え? 柴田勝家経由ですか? とちょっとびっくりしました。いったいどういうことなのでしょう。
本当の「女狐」とは誰なのか?

I:ところで、小一郎(演・仲野太賀)がついに正式に結婚しましたね。弟思いの秀吉と寧々(演・浜辺美波)が、相手の慶(ちか/演・吉岡里帆)が「銭で男を買いあさっている」「女狐」だと言って、心配していました。
A:『豊臣兄弟!』では、安藤守就(演・田中哲司)の娘で、前の夫が稲葉山の戦いで亡くなっているという設定です。
I:体は差し出しますが、心には触れさせないと言っていました。ちょっと怖くないですか? これではほんとうに「女狐」……。ところで、吉岡里帆さんといえば、かつて「どんぎつね」役でカップうどんのCМに出演していましたが、このタイミングで4年ぶりに復活するそうです。
A:なるほど。女狐とどんぎつねの「二足の草鞋」ということなのですね。でも、こうやってきつねについて語るなら、「戦国時代、ほんとうの女狐は誰なのか?」ということにも触れなければならないと思います。
I:もしかして、あの人が……。次週、それが明らかになるでしょうか。

※宮崎あおいの「崎」は正しくは「たつさき」。
●編集者A:書籍編集者。かつて『完本 信長全史』(「ビジュアル版逆説の日本史」)を編集した際に、信長関連の史跡を徹底取材。本業では、11月10日刊行の『後世に伝えたい歴史と文化 鶴岡八幡宮宮司の鎌倉案内』を担当。
●ライターI:文科系ライター。月刊『サライ』等で執筆。猫が好き。愛知県出身なので『豊臣兄弟!』を楽しみにしている。神職資格を持っている。
構成/『サライ』歴史班 一乗谷かおり











