「あれ? なんて漢字だったっけ」と悩むことが多くなっていませんか? 少しだけ思い出す努⼒をしてみるものの、結局は「まあ、いいか」と諦めることもあったりして、記憶の衰えを実感することもあるのではないでしょうか? しかし、思い出すことが記憶⼒の鍛錬につながると⾔われています。

今回の「脳トレ漢字」は、「雲雀」をご紹介します。春によく見られる鳥で、昭和を彩った国民的女性歌手の名前にもなっています。実際に読み書きなどをしていただき、漢字への造詣を深めてみてください。

「雲雀」とは何とよむ?

「雲雀」の読み方をご存知でしょうか? 「うんじゃく」ではなく……

正解は……
「ひばり」です。

『小学館デジタル大辞泉』では、「スズメ目ヒバリ科の鳥。全長17センチくらい。」と説明されています。褐色の鳥で黒い斑点を持ち、日本では留鳥・漂鳥として河原や畑などに住んでいるそうです。3月から4月にかけて、高空をさえずりながら飛び、枯草で巣を作ります。

また、雲雀は鳴き声がとても美しいため、古くから飼い鳥にされています。

「雲雀」の漢字の由来は?

スズメ目の雲雀は、見た目がスズメに似ています。そのため、雲に届くほど空高く飛ぶ雀(スズメ)という意味で、「雲雀」と表記されるようになったと考えられているのです。

「美空ひばり」の名前の由来

美しい鳴き声で、空高く舞い上がる雲雀。雲雀といえば、サライ世代の方なら「美空ひばり」さんを連想される方も多いのではないでしょうか? 2025年は昭和100年にあたり、メディアでは昭和を振り返る特集も多く組まれています。最近では、かつて大ヒットした楽曲をモチーフとした映画が制作されるなど、昭和歌謡は再び注目を集めているようです。

激動の時代・昭和を代表する国民的歌手として知られる、美空ひばりさん。『愛燦燦(あいさんさん)』や『川の流れのように』など、彼女の楽曲は世代を問わず現在でも歌い継がれています。そんな彼女の名前ですが、由来については諸説あります。

一説では、「美空」は万葉集にも用いられている「美しい空」を表す言葉で、母親に名付けられたものと考えられています。また、昭和22年(1947)10月、伴淳三郎が座長格の日劇小劇場「新風ショー」に出演した際に、初めて持ち歌である『あんたとあたり』を歌ったことで、「美空ひばり」という名がつけられたという説もあるそうです。

伸びやかで透き通るような歌声は、その名の通り、美しい空を舞う雲雀のさえずりのようだったのかもしれませんね。

***

いかがでしたか? 今回の「雲雀」のご紹介は、皆さまの漢字知識を広げるのに少しはお役に立てたでしょうか? 歌だけでなく、舞台や映画など40年にわたって芸能界の第一線で活躍し続けた、美空ひばりさん。

いつまでも色あせない彼女の作品は、世代を超えてこれからも愛されていくのではないでしょうか。

文/とよだまほ(京都メディアライン)
HP:https://kyotomedialine.com FB

参考資料/『デジタル大辞泉』(小学館)
『日本国語大辞典』(小学館)
『日本大百科全書』(小学館)

 

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