1983(昭和58)年、横浜のみなとみらい21地区の開発がはじまり、1989(平成元)年には「横浜博覧会(YES‘89)」にあわせ、丹下健三設計の横浜美術館が開館しました。

以来、横浜の新しい顔として親しまれた横浜美術館は、2021(令和3)年に大規模改修工事のために休館となりました。

昨年リニューアルを終え、11月1日より一部開館、本年2月8日より全館オープンを迎えました。

奈良美智《春少女》 2021年 アクリル絵具、カンヴァス 227.0×182.cm
横浜美術館蔵 (C)YoshitomoNara 

横浜美術館で開催の「おかえり、ヨコハマ」展は、約3年ぶりの新しい船出となる機会に、同館コレクションの名作の数々を新たな視点で紹介する展覧会です。(2月8日~6月2日)

本展の見どころを、広報担当者にうかがいました。

「第一の見どころは、「横浜」をキーワードに「多様性」という観点のもと、絵画、写真、工芸、映像などの作品や資料を通して、新たな視点で捉えた横浜の歴史です。

宮川香山《高浮彫牡丹ニ眠猫覚醒大香炉》 明治前期 陶磁器 高さ29.7cm
田邊哲人コレクション(横浜美術館に寄託)

第二の見どころは、セザンヌ、ピカソ、マグリットや奈良美智など、近代美術の名作から現代美術の作品まで楽しむことができることです。

ポール・セザンヌ《縞模様の服を着たセザンヌ夫人》 1883-85年
油彩、カンヴァス 56.8×47.0cm 横浜美術館蔵
片岡球子《緑蔭》 1939年 紙本着色 194.0×286.0cm 横浜美術館蔵(片岡珠子氏寄贈)

第三の見どころは、子どもも一緒に楽しめること。子どものために作品を選び、見やすいよう工夫して展示する「子どもの目でみるコーナー」を会場内に設け、親子で対話しながら鑑賞する仕掛けを作りました。

展覧会の構成は、8つの章立てで、縄文期から幕末の開港、開港後の外国との交流、関東大震災罹災、罹災からの復興、太平洋戦争後の混沌の昭和期を経て横浜が生まれ変わるまでを紹介します。

ペーター・ベルンハルト・ヴィルヘルム・ハイネ(伝)《ペルリ提督横浜上陸の図》 1854年以降
油彩、カンヴァス 53.3×80.5cm 横浜美術館蔵(原範行氏・原會津子氏寄贈)

また本展では、横浜市歴史博物館、横浜開港資料館、横浜都市発展記念館、横浜市民ギャラリーなど、市内の施設のコレクションや本展のためにアーティストに委嘱した新作も披露します」

横浜の全貌を知り新たな発見をすることができる展覧会です。ぜひ会場に足をお運びください。

【開催要項】
横浜美術館リニューアルオープン記念展 おかえり、ヨコハマ
会期:2025年2月8日(土)~6月2日(月)
会場:横浜美術館
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
電話:045・221・0300
公式サイト:https://yokohama.art.museum/
開館時間:10時~18時(入館は17時30分まで)
休館日:木曜日(ただし3月20日は開館)、3月21日(金)
料金:公式サイト参照
アクセス:公式サイト参照

取材・文/池田充枝

 

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