それでは、正解を発表します!
【クイズ1】
東海道で宿駅間がいちばん長いのは、次のどの区間でしょう? それは海路で、7里(約28キロメートル)ほどありました。
(い)日本橋―品川宿
(ろ)小田原宿―箱根宿
(は)舞阪(舞坂)宿―新居(荒井)宿
(に)宮宿―桑名宿
正解(に)
東海道経由で江戸と京の間は約126里6町(約495キロメートル)で、宿場町間の平均の距離は2里余り(約9キロメートル)になる。いちばん長いのは「七里の渡し」といわれる宮と桑名の間である。
【クイズ2】
東海道が通る安倍川や大井川では、橋は架けられず、渡船も許されず、徒歩で渡るしかありませんでした。では、この「歩行渡し」についての記述のうち、間違っているのはどれでしょう?
(い)夜間に渡ることは禁じられた
(ろ)「輦台(れんだい)越し」がいちばん安かった
(は)駕籠をそのまま輦台に乗せて渡ることもできた
(に)人足に頼まず、ひとりで渡ることは禁じられた
正解(ろ)
安倍川や大井川には軍事的な理由から橋がかけられていなかった。川の水量が増すと渡ることができなくなったため(川留)、多くの旅人が迷惑をこうむった。
川越人足の手引きや肩車で渡るのに比べ、輦台は人足の数による料金の上に輦台の使用料がかかる。輦台の運賃が高いことは大名の参勤交代の失費となった。そのため国許から自前の台を持参することさえあった。使用料の高い理由は、急出水で台を押し流してしまうことがあったこと、破損しやすく維持費がかさむことが挙げられる。
【クイズ3】
天保14年(1843)の調査で、旅籠屋が東海道で最多の248軒あった宿場は、どこでしょう? 門前町として栄えたところで、歌川広重の保永堂版「東海道五十三次」では神事の様子が描かれています。
(い)川崎宿
(ろ)三島宿
(は)宮宿
(に)大津宿
正解(は)
東海道中最多の248軒を擁した宿場は宮宿である(現、名古屋市熱田区)。宮というのは熱田神社のことで、その門前町としても栄えた。別名、熱田宿ともいう。
【クイズ4】
東海道などの街道には、宿場と宿場の距離が長い場合、「間の宿」という場所が設けられました。では、「間の宿」で旅人ができなかったことは、次のうちどれでしょう?
(い)飲食をする
(ろ)馬を借りる
(は)駕籠を借りる
(に)宿泊をする
正解(に)
宿場と宿場の間には、旅人の休憩する「立場」「間の宿」があった。「立場」は小規模なもの、「間の宿」は大規模なものをいった。いずれにせよ、旅人に対する飲食の提供などは許されているが、宿泊業は許可されてない。
いかがでしたか? 今回最も難しかったのは1問目。正解率は50%でした! 解けそうで解けない、絶妙なラインです。
※問題の出典:『第4回 江戸検問題公式解説集』
取材・文/オノハルコ(晴レノ日スタヂオ)