三線で演奏できる音楽のジャンルは沖縄民謡だけじゃない!?
沖縄の代表的な楽器「三線」。
独特な音色が人々の心にやさしく響き、“沖縄”をそばで感じさせてくれます。
沖縄で三線の音を耳にしない日はないほど、ポピュラーな楽器である、三線の魅力について気になりませんか?
しかし、三線と聞いて、
「三線って沖縄でしか買えないのかな?」
「演奏するのが難しそう…」
と思われる方も多いかもしれません。
では、すでに三線をお持ちの方はどのようにして三線に出会い、どのような曲を奏でているのでしょう。
最近では、三線や三味線を使ってポピュラーな音楽を奏でる方もいるようです。
あなたはそのような音楽を聴いて、どのように感じますか?
そこで今回、三線の製作・販売・レンタルを手掛ける株式会社ASOVIVA(http://www.asobi-sanshin.com/)は、三線を弾いている方と全国20代~60代の男女を対象に、「三線」に関する調査を実施しました。
【すぐに弾ける!?】三線を始めたきっかけは◯◯だった!
ピアノやギターと比べ、三線はあまり馴染みのない楽器だと思いますが、三線を弾いている方は何をきっかけに三線を始めたのでしょうか?詳しくうかがってみました。
三線を弾いている方に「三線を始めたきっかけを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『音色が好きだから(50.3%)』と回答した方が最も多く、次いで『沖縄旅行に行ったから(30.5%)』『弾けたらかっこいいと思ったから(24.5%)』『好きなアーティストが弾いていたから(18.2%)』『沖縄が大好きだから(14.8%)』『持っていたらオシャレだと思ったから(14.5%)』と続きました。
なんと半数以上の方が三線の音色に魅了されたことをきっかけに三線を始めていることが判明しました。
沖縄旅行をきっかけに始めた方などもいることから、自然と三線の魅力に引き込まれたのかもしれませんね。
では、三線を弾いている方はいつ頃から三線を弾いているのでしょう。
そこで、「三線経験はどのくらいですか?」と質問したところ、『3年以上(25.5%)』と回答した方が最も多く、次いで『半年以上~1年未満(16.4%)』『3ヶ月以上~半年未満(15.4%)』『1ヶ月未満(14.2%)』『1年以上~2年未満(12.6%)』『2年以上~3年未満(9.1%)』『1ヶ月以上~3ヶ月未満(6.8%)』と続きました。
三線を弾いている方の4人に1人の割合で、3年以上の経験があると回答し、半数以上の方がここ1年の間に三線を始めていることが明らかになりました。
新型コロナウイルスの影響で“おうち時間”が増え、最近三線を弾き始めたという方もいるかもしれません。
旅行に行けない今だからこそ、近くで沖縄を感じることができる楽器なのではないでしょうか。
先ほどの調査で、三線を『3年以上』続けていると回答した方が最も多いことが明らかになりましたが、どのくらいの期間で三線を弾けるようになったのでしょうか?
「どのくらいの期間で三線を演奏できるようになりましたか?」と質問したところ、『3ヶ月以上~半年未満(22.7%)』と回答した方が最も多く、次いで『1ヶ月以上~3ヶ月未満(21.8%)』『半年以上~1年未満(19.2%)』『1ヶ月未満(16.4%)』『1年以上~2年未満(8.2%)』『3年以上(7.6%)』『2年以上~3年未満(4.1%)』と続きました。
一見すると初心者には難しそうに感じる三線ですが、6割以上の方が半年未満で演奏できるようになったと回答しています。
短期間で習得できる楽器であるため、三線を始めるハードルが下がったと感じる方もいるのではないでしょう。
三線を弾けて良かったこと・困ったことが明らかに!
次に、三線が弾けるメリットについて伺ってみました。
三線を弾いている方に「三線が弾けたことで良かったことはありますか?(上位3つまで)」と質問したところ、『特技の1つになった(34.7%)』と回答した方が最も多く、次いで『三線を通して知り合いが増えた(32.8%)』『三線を通してより沖縄を知ることができた(31.6%)』『活動の場が広がった(19.6%)』『人を感動・喜ばせることができた(18.6%)』と続きました。
三線は珍しい楽器でもあるので、「三線が弾ける」というだけで一躍人気者になれるのではないでしょうか。
また、三線が出会いのきっかけになることもあるようです。
そんなメリットもある三線ですが、珍しいが故に困ったこともあると思います。
そこで、「三線を弾いていて困ったことはありましたか?(上位3つまで)」と質問したところ、『譜面を覚えるのが大変だった(38.6%)』と回答した方が最も多く、次いで『独学で練習したこと(33.2%)』『練習できる場所があまりなかった(31.0%)』『値段が高かった(22.5%)』『購入できる場所が少なかった(21.8%)』『故障した際に修理するのが大変だった(12.0%)』『特になし(10.4%)』と続きました。
4割近くの方が譜面を覚えることに苦戦したようです。
「三線」の譜面は「工工四(クンクンシー)」と呼ばれる、縦書き&漢字の譜面がスタンダードになっており、一般的な音楽の授業で習うものとはまったく違う譜面に混乱してしまう方も多いでしょう。
中には、独自に開発された数字譜と呼ばれる簡単譜面もあるので、三線に興味がある方はそちらを参考にしてみてもいいかもしれませんね。
【受け継がれる三線】三線にはせる“想い”は十人十色!?
ここまで、三線について意外な事実が次々と明らかになりましたが、三線を弾いている方にとって三線の魅力とは一体何なのでしょうか?
そこで「三線の魅力をズバリ!教えてください」と質問したところ、『音色を聴くだけでリラックスできる(31.0%)』と回答した方が最も多く、次いで『演奏で人を感動させることができる(18.7%)』『いつでもどこでも沖縄を感じられる(18.0%)』『練習すればするだけ上達する(18.0%)』『初心者でも弾くことができる(9.5%)』『好きな音楽を弾ける(4.1%)』と続きました。
やはり音色に魅力を感じている方が多いことが分かりました。
三線が奏でる柔らかな音色に懐かしさや温かさを感じる方も多いのではないでしょうか?
また、自身が奏でる三線で人々を感動させることができることも魅力の1つのようです。
ここまで、三線の様々な“魅力”が明らかになりました。
沖縄の伝統を後世に繋いでいくためにも、三線がより浸透していくと良いですよね。
では、三線を弾いている方は三線を使って今後どうしていきたいのでしょうか?
■あなたの「三線で〇〇してみたい」を教えてください!
「コロナ禍を乗り越えたあとに、沢山のイベントに参加して、多くの人に三線の音色を届けたい」(40代/会社員/千葉県)
「また沖縄に行って、本場で弾いてみたい」(40代/会社員/大阪府)
「三線=沖縄のイメージを打破したい。 胴に張っている蛇の皮を、他の皮に替えたい(模様が好きじゃないんです)」(40代/会社員/東京都)
「沖縄で演奏してみたい」(50代/経営者・役員/東京都)
「チームで合わせた演奏会を開きたい。子どもたちに教えたい」(50代/会社員/神奈川県)
などの回答が寄せられました。
趣味の枠を超えた活動ができるのも魅力的ですね。
【三線でロック!?】三線が奏でる自由すぎる音楽…アナタはどう思いますか?
突然ですが、皆さんは三線でどのような音楽が演奏できると思いますか?
緩やかなリズムの沖縄民謡を思い浮かべた方も多いでしょう。
実際に三線を弾いている方とそうでない方では、演奏できる音楽のジャンルの認識に違いがあるかもしれません。
そこで、三線を弾いている方に「三線で弾けると思う音楽のジャンルを教えてください(複数回答可)※沖縄民謡を除く」と質問したところ、『ポップス(42.4%)』と回答した方が最も多く、次いで『演歌(38.9%)』『ロック(27.5%)』『童謡(21.5%)』『ジャズ(20.3%)』『クラシック(13.3%)』と続きました。
以降『ソウル(12.3%)』『R&B(10.4%)』『特になし(9.5%)』『ヒップホップ(8.5%)』『ボサノヴァ(8.2%)』『ファンク(6.0%)』と続きました。
一方で、全国20代~60代の男女に同じ質問をしたところ、『演歌(45.6%)』と回答した方が最も多く、次いで『特になし(42.5%)』『ポップス(27.1%)』『童謡(24.4%)』『ロック(23.4%)』『ジャズ(17.4%)』と続きました。
以降『クラシック(13.1%)』『ソウル(11.3%)』『R&B(10.3%)』『ボサノヴァ(9.8%)』『ヒップホップ(8.4%)』『ファンク(6.8%)』と続きました。
実際に三線を弾いている方は、様々なジャンルを三線で演奏できると回答が挙がった一方で、三線を弾いていない方の半数近くが『特になし』と回答しており、沖縄民謡以外のジャンルを演奏しているイメージはつきにくいようです。
では、伝統楽器である三線で様々なジャンルの音楽を演奏することについて皆さんはどのようにお考えなのでしょう。それぞれに詳しく伺ってみました。
■三線で様々なジャンルの曲を弾いている方のイメージを教えてください
【三線を弾いている方】
「基礎として伝統的な音楽はもちろん大切だが、三線を知らなかった人に知ってもらう・興味を持ってもらうという意味では、色々なジャンルの音楽を演奏することは良いと思う」(40代/会社員/神奈川県)
「三線は発祥の地の音楽を弾くのがイメージだと思うから、それに合わせたものを演奏するのが最も良いと思う」(40代/会社員/東京都)
「楽器はなんでもその時代に合った演奏方法を模索しないと生き残れない。ほかの楽器とのコラボも含めてどんどん共演していくべき」(50代/会社員/神奈川県)
「型破りな曲を作っている人を尊敬します」(50代/会社員/東京都)
「今風の曲は合わないと思っている」(60代/会社員/熊本県)
【全国20代~60代の男女】
「沖縄民謡以外あまり合わない気がする」(40代/専業主婦/北海道)
「合わないと思われるジャンルほど違和感が面白いので何を弾いてもよいと思う」(50代/会社員/神奈川県)
「何を弾いてもかまわないが、自分だけで楽しむのではなく聞く人の気持ちを考えるべき」(60代/無職/東京都)
「伝統的な楽器故、奏でるジャンルを限定するのは 古臭い考え方だと思う」(60代/会社員/京都府)
「伝統的な曲は残すのは必須だが、新しい物を表現していくことにより、良いものは伝統として残っていくと思う」(60代/パート・アルバイト/島根県)
などの回答が寄せられました。
三線で様々なジャンルの音楽を演奏することについては賛否両論あることがわかりました。
伝統音楽以外のジャンルに三線を用いることは、未来に伝統を継承していく新しい手段の1つかもしれませんね。
【まだ見ぬ三線の友へ】“三線”を弾いてみませんか?
最後に、三線を弾いている方に三線を始めたいと考えている方に向けてアドバイスをしていただきました。
■三線を始める方にアドバイス!
「ちょいオフになりたい時にオススメ」(40代/会社員/岡山県)
「途中で投げ出すほど難しくはないけれども奥深い楽器。 体験教室でも良いので、まずは誰かに教えてもらって始めたほうが入りやすいと思う」(40代/会社員/神奈川県)
「やったらやっただけ上達できます」(50代/会社員/東京都)
「三線を始めると音楽の幅が広がり、色々な世界が広がると思う」(50代/公務員/新潟県)
「スタートは割と簡単に入り込めるので、とにかく三線を鳴らしてみると面白さが分かる」(60代/会社員/熊本県)
などの回答が寄せられました。
気ままに根気強く三線に慣れることが大切なようです。
おうち時間を有意義に過ごすツールとして三線にチャレンジしてみてはいかがですか?
コロナ禍のおうち時間に三線がお薦め!
今回の調査で、三線の魅力について明らかになりました。
三線を習得した期間について、6割以上の方が半年で三線を演奏できるようになったと回答し、三線は決して演奏が難しい楽器ではなく、初心者に優しい楽器ということが分かりました。
また、三線を通して共通の知人ができたり、特技の1つになったりと、三線の魅力に心を掴まれている方も多いようです。
一見、沖縄民謡や伝統音楽の印象が強い三線ですが、様々なジャンルの音楽を演奏することができるかつ、練習をすればするだけ上達が見込める奥深い楽器と言えるでしょう。
実際に三線を弾いている方とそうでない方では伝統楽器に対する意見が異なることが明らかになりましたが、未来に残していくためにも自由な表現方法が伝統を伝承していくきっかけになると考えられているようです。
調査概要:「三線」に関する調査
【調査期間】2020年12月29日(火)〜2021年1月4日(月)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】三線を弾いている方(318人)/全国20代~60代の男女(717人)計1,035人
【調査対象】三線を弾いている方と全国20代~60代の男女
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ