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35℃ を超える猛暑日ともなると、昼間からぷはっとビール、あるいはウイスキーのハイボールで涼をとりたいという左党の方は多いことでしょう。

先日、蕎麦屋に駆け込み、とりあえずビールを注文しようとしたら、「シャンパーニュはお好きですか? 普段、ハイボールはお飲みになりますか? であれば、こういうのはいかがです? さっぱりとして食前に最適ですよ」と店主。

目の前に運ばれてきたのは、ウイスキーのような重厚で立派なデザインのボトル。

「ご主人、これは何ですか?」

「テキーラです。正真正銘のテキーラ!」

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テキーラというと、昔、若い頃に付き合いで仕方なく飲んで、決して美味しいという印象はなく、しかも翌日頭が痛くなったり悪酔いした記憶しかなかった。それが正真正銘のテキーラとは一体?

「テキーラはアガヴェと呼ばれる竜舌蘭(りゅうぜつらん)からつくられます。うちでお出ししているテキーラは100%アガヴェのもの。昔、六本木のバーなどで飲まれたというテキーラは、半分が副原料です。梅酒をつくるときに使うホワイトリカーのようなものが半分入っているようなものだと思ってください」

長年酒を嗜んできたけれど、テキーラは昔の悪い印象からほとんど飲む機会がなく、メキシコのサボテンからつくられているのだと思い込んでいました。

店主が並べてくれたボトルは、同じメーカーの3種類、ブランコ、レポサド、アネホ。まず見た目からして色が違います。ブランコは樽熟成をしておらず透明、レポサドは最低60日の樽熟成で少し茶色っぽく、アネホは最低1年以上の樽熟成をしていてウイスキーのように褐色。テキーラにこんなに種類があるとは知りませんでした。

食前酒として店主が出してくれたのは、透明なブランコを使ったハイボール。口に近づけただけで、ハーブのような香りが感じられます。飲んでみると、なんと爽やかな味わい! 昔飲んだテキーラとは雲泥の差。

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でも、ここは蕎麦屋です。テキーラのハイボールを飲みながら、蕎麦豆腐など和風のつまみもすすみます。樽熟成もきっと美味しいに違いない、とレポサド、アネホと次々と試してみることに。さすがにウイスキーのような色合いのアネホはロックでいただきましたが、風味も味わいも深みをましていきます。

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そして蕎麦も注文。辛味大根を使ったおろし蕎麦を。高品質なテキーラは、蕎麦の風味や味わいをまったく邪魔することがありません。こんな世界があったとは。

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伺ったお店は、東京・代々木八幡にある『そば處 大野屋』。店主の大野慎介さんによると、テキーラは造り手によって味わいが変わるそうで、数々の高品質テキーラを常備しているとか。すぐまた再訪して試してみたくなります。

夏はラム酒とミントを使ったモヒートが人気のカクテルですが、テキーラのハイボールはそれに替わる爽やかな飲み物として推奨できます。この蕎麦屋で提供しているような100%アガヴェのテキーラなら、家庭料理にも寄り添ってくれそう。少なくとも私は、この夏、テキーラに何度も手を伸ばすことになりそうです。

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店主の大野慎介さんは日本テキーラ協会認定のテキーラ・マエストロ。ソムリエ、きき酒師でもあり、ワインや日本酒にも造詣が深い。

そば處 大野屋
東京都渋谷区元代々木町3-10
電話:03-3467-7513
日曜・祝日休み。

日本テキーラ協会
http://www.tequila.jp.net/

取材・文・撮影/インディ藤田(『美味サライ』担当)

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