国宝 鳥獣戯画 甲巻(部分) 平安時代・12世紀 京都・高山寺蔵

擬人化した動物たちや人々の営みを墨一色で躍動的に描いた「鳥獣戯画」は、誰もが知っている日本絵画史上もっとも有名な作品のひとつです。

「鳥獣戯画」は、鎌倉時代の僧、明恵上人によって再興された華厳宗の学問寺、京都・栂尾山高山寺に伝わる国宝絵巻です。

鳥獣戯画展は、これまで何度か開催されましたが、今、絵巻の隅から隅までが一挙に公開されるのは展覧会史上初めてになります。(5月30日まで)

本展の見どころを、展覧会広報担当者にうかがいました。

「『鳥獣戯画』は、甲・乙・丙・丁の4巻からなり、それぞれ趣向に変化があり、制作年代や筆者も異なるといわれます。

甲巻は、おなじみの兎、猿、蛙のほか猫や鼠など11種の動物たちが登場し、動物たちが人間さながらに生き生きと動き回る様子が写し取られています。
乙巻は、動物図鑑のような巻で、甲巻のように動物は擬人化されず、前半は日本の動物、後半は異国の動物や空想上の霊獣が登場します。

国宝 鳥獣戯画 乙巻(部分) 平安時代・12世紀 京都・高山寺蔵

丙巻は、前半の人間がさまざまな勝負事をする人物戯画、後半の動物たちが祭りなどに熱中する動物戯画からなります。

国宝 鳥獣戯画 丙巻(部分) 平安~鎌倉時代・12~13世紀 京都・高山寺蔵

丁巻は、人物主体の巻で、甲巻や丙巻のモチーフをふまえた画面が随所に確認されます。

国宝 鳥獣戯画 丁巻(部分) 鎌倉時代・13世紀 京都・高山寺蔵

全4巻の長さの合計は、なんと44メートル超。また、伝来の過程で本来の巻物から分かれて一場面ごとの掛け軸になった『断簡』も存在しています。

今からおよそ800年も前に描かれたとは思えない、現代に生きる私たちが見ても楽しさあふれる絵巻ですが、詞書(文字部分)がない『鳥獣戯画』は、何のためにつくられたのか、どのような物語を書いているかも分からない謎だらけの国宝絵画です。ぜひ会場でその魅力を実感してみてください」

国宝 華厳宗祖師絵伝 義湘絵(部分) 鎌倉時代・13世紀 京都・高山寺蔵 4月13日~5月9日展示

会期中、44メートル超の全巻全場面を一挙公開!!このまたとない機会をお見逃しなく。

【開催要項】
特別展 国宝 鳥獣戯画のすべて 
会期:2021年4月13日(火)~5月30日(日)
会場:東京国立博物館 平成館
住所:東京都台東区上野公園13―9
電話:050・5541・8600(ハローダイヤル)
開館時間:公式サイト参照(オンライン予約による事前予約制)
休館日:月曜日(ただし5月3日は開館)
公式サイト:https://chojugiga2020.exhibit.jp/
料金:公式サイト参照
アクセス:公式サイト参照

取材・文/池田充枝

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