最近ではカプセル自販機のガチャガチャに例えて、自分では選べないことを「〇〇ガチャ」と言ったりします。自分では選べない「上司」も「上司ガチャ」と言えるのかもしれません。マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp)」から、「上司ガチャ」に外れてしまった時の対応を学びましょう。

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自己啓発関連のベストセラー『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー著/FCEパブリッシング)は、「組織に不満を言う前に、自身が変わりなさい」と説き、『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』(岸見一郎・古賀史健著/ダイヤモンド社)は「環境のせいにすることは、自分を正当化するための言い訳でしかない」と述べています。

確かに、会社における上司とは、部下にとって「環境」と言えるもので、そこに不満をぶつけること自体無意味かもしれませんが、相性によるストレスで退職する人がいることも事実です。そういった最悪のシナリオの主人公にならないためにはどうすべきでしょうか。

本記事では、そういった「上司ガチャ」に外れてしまった際の対応策を解説します。

当たりの上司は「この人といればもっと糧を得る力が付く」と思わせてくれる人

上司ガチャの当たりと外れの定義から考えていきましょう。

人と人は基本的に「有益性」で結び付きます。そして、その有益性はその人の価値観によって異なります。

例えば、誰かといて楽しいことが有益性だという価値観で付き合う場合、気の合う相手やこちらに気遣いをしてくれる相手からは「楽しいという有益性」をたくさん得られるでしょう。

誰かから何かを学べることが有益性だという価値観の持ち主は、多くの気付きや知識、時には厳しい指摘すらしてくれる相手から「学びという有益性」を多く得られるということになるのです。したがって、そういう相手は自分にとって有益なので当たりの人になります。

では、そもそも私たちは上司に対して何を得たいと期待しているのでしょうか。

「会社とは働く場所である」-これは、イーロン・マスク氏がTwitter社を買収した際の言葉です。シンプルですが真実味があります。

人は何のために働くのか。さまざまな答えがあるでしょうが、多くの人にとって共通の目的は「糧を得ること」でしょう。会社が糧を得る場所だとすれば、「この人といればもっと糧を得る力が付く」と思わせてくれる人と働くことは間違いなく有益なはずです。これこそが、当たりの上司です。

上司は尊敬しなくてもいい

反対に、どんな上司が外れでしょうか。それは、然るべき指摘もせず、優しい言葉しかかけない上司です。

部下に無駄な気を遣うようでは、部下側も困ります。そんなときには「私の感情やモチベーションなど気にせず、駄目なところを指摘してください。求めるものを明確にしていただき、不足があれば全力で埋めにいきます」と言いましょう。

上司と部下はあくまで機能です。上司が偉いわけではないので、上司として機能していないのであれば、それは伝えて然るべきでしょう。

また、誤解しがちですが、上司を必ずしも尊敬する必要はありません。そもそも上司は部下に目標を設定し、その達成のために進捗をフィードバックする、いわば鏡のような存在です。

塾や習い事の先生は毎週課題を出し、次の授業で評価した上で、また新しい課題を与えてくれますよね。課題に立ち向かうのはあくまで自分自身であり、先生ではありません。

人間は自身の課題、つまり、自分の弱い部分と向き合おうとすると逃げてしまいがちです。逃げそうになる気持ちを、弱点を克服することに向き合わせてくれる存在が必要なのです。

だから、上司はあなたの目の前にいます。鬱陶しく感じることもあるでしょうが、それは本来自分と向き合うことで起こる感情であり、上司や先生に向けるべきものではありません。

尊敬できるとか好きとか嫌いとかは、あなたが上司に求めるべきことではないのです。むしろ、「上司は尊敬できる存在でなければいけない、あって欲しい」は、「尊敬できないのでこの人の言うことは聞く必要がない」を肯定してしまいます。

それでは本来向き合うべき自分の弱さから目を背け、損をしてしまうでしょう。多くの場合、しっかり上司の言葉を聞き、自分と向き合い、自分と戦い、自分が成長を実感した後に、尊敬の念が生まれるのです。

お菓子を買ってくる上司は実は「ハズレ上司」

残念な外れ上司の典型例を挙げておきます。

オフィスによくお菓子を買ってきてくれる上司を見たことがありませんか。全てとは言いませんが、多くの場合、その上司は外れです。

なぜかというと、マネジメントですべきことに迷い、そのくらいしかやれることがないので、お菓子を買ってくるのです。同様に、やたらと格好付けている上司も見た目やしゃべり方を工夫するくらいしかやれることがないと言えます。

研修ばかりする上司もそうです。部下と向き合うよりも、ただ知識をばらまき、マウントを取ることで自身の存在意義を取りにいくことくらいしか、やるべきことが思い浮かばないのです。

まとめ

部下であるあなたが上司に悩み相談にいったとき、悩みを解決してくれたり、代わりに仕事をやってくれたりする上司もハズレです。

話を聞いてくれた上でしっかり事実情報を整理し、あなたに、「自分で解決するにはどうすべきか、また必要な支援は何なのかしっかりまとめて今日の17時までにもう一度報告してください」と、あなたが成長するために時間を作ってくれる上司こそ当たりなのです。

実際、上司が代わりにやってくれるときは、部下の成長よりも、「面倒くさい、自分でやった方が早い」という上司の都合が優先されているケースが圧倒的に多いものです。

上司と相性が合わないという考えで不幸になる必要はありません。あなたがしっかり得をすればよいので、損をさせてくる上司であれば、「私に損させないでください」とこの記事を見せてあげましょう。きっとあなたの上司はあなたに得をさせてくれるはずです。

【この記事を書いた人】
羽石晋/シニア講師
埼玉大学教育学部を卒業後、人材サービス企業のランスタッド株式会社に入社。支店長職を経て、関西中部エリア、中四国エリアのエリアマネージャー、再就職支援部部長を歴任し、識学に入社。

引用:識学総研 https://souken.shikigaku.jp/
コンサルタント紹介はこちらから https://corp.shikigaku.jp/introduction/consultant

 

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