文 /池田輝男

皆さんは生まれてから今までの人生の中で「〜を丁寧にしなさい」「丁寧な仕事を心がけなさい」、こんな言葉を親、先生、上司に一度は言われてきたのではないでしょうか。そして実は、そんな言葉は聞き飽きていませんか。

しかし、それを人に伝えること、つまり、「育成=それを人に浸透させること」となると、なかなか難しいものです。そこで丁寧な仕事をするための心得について説明していきます。

丁寧な仕事をする人=「丁寧仕事人」はどのようにして育成していくことができるのでしょうか?
 
結論から言ってしまうと、結局は「意識の変化」に他なりません。「仕事は丁寧にするもの」という意識がなければ、どんな人であっても雑で乱暴な仕事になってしまいかねないのです。
 
手先の器用・不器用ということは関係ありません。仕事の要領のよさなども関係ありません。そのようなことは教育によってトレーニングし、改善していくことが可能なのです。
 
手先が不器用な人は、そもそもの思考が不器用になっている傾向があります。 意識や思考の変化は、「丁寧な仕事」の定義を明確にし、社内でそれができる環境を整備していくこと。それを根気よく伝え続けていくことによって、育てていくことができます。

環境を整えないと心は整わない

多くのビジネス書をひも解いてみると、「考え方」と「やり方」であれば「考え方(あり方)」が先に立つことが多いです。テクニックや技術を教えるよりも、まずは「どのような心構えでテクニックを使うか」という考え方が大事だと書かれていることが多いのです。
 
それはそのとおりで、心を伴っていない技術はただの技術にすぎないからです。
 
お客様はわずかな技術の差には感動しません。驚いてくれるだけです。その背景に考え方があって、技術がそれに裏打ちされているからこそ、感動につながるのです。
 
ただ、その心を養成する時に、いきなり考え方を伝えるのでは、私は足りないと思っています。それよりも重要なのは、考え方が定着するような環境を整備しているかどうか、です。
 
教えたことを何度も繰り返して復習できる環境があるか、基準となるガイドラインは明確に設定されているか、それは誰でも同じように再現可能なものになっているか、見える化されているか……など、社内の環境整備が何よりも重要です。
 
人間、たった一度教えただけでできるようにはなりませんし、できるようになったとしてもすぐには定着しません。定着したからといって、放置しておけばほころびが生まれ、最初のころの品質を維持できなくなるのです。
 
ですから本章から先は、考え方とともに環境整備についても、私の会社の例をもとにお伝えし、読者の皆さんの会社で置き換え可能なヒント探しをしてもらいたいと思っています。


池田輝男
池田ピアノ運送株式会社代表取締役。1970年、千葉県野田市生まれ。42歳で池田ピアノ運送株式会社の代表取締役に就任。 グループ4社220名のスタッフと12営業所を束ね、ピアノ・大型家電、ピアノ・大型家電・フィットネス器具、OA機器・通信設備機器・音響製品・印刷機器など大型精密機器の全国配送設置工事および大型モニターを使用したオンライン環境提供サービス、企業研修コンサルティングなどを手がけ、書籍「丁寧」なのに仕事が速い人のヒミツも発刊し、増刷決定。「丁寧さと迅速さ」を信条に、同社をピアノ運送業において業界ナンバー1の企業に成長させた。人生のミッションは「日本一、お客さんからありがとうを集めること」

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