年齢を感じさせず元気ハツラツに過ごしている人もいれば、実年齢より老け込んでしまっている人もいる。果たしてその差は何なのか?
ヘルスケア領域のマーケティングリサーチなどを行なう株式会社アンテリオが全国の16~79歳の男女2632人を対象に、「健康」に関する意識と実態の調査を行なった。今回はその中から、50~70歳代の男女の回答に注目し、シニア層の健康意識について紹介する。
60、70歳代の悩みは「自分の健康について」が1位!
自身の生活で悩んでいることに関しては、50~70歳代の各性・年代全てで「自分の健康」と「家族の健康」が3位内にランクインした。特に、「自分の健康」は60、70歳代の男女で悩みの1位となっている。一方、「家族の介護」の悩みについては、唯一50歳代女性のみ5位にランクイン。自分や家族の健康も心配だが、それと同時に両親の介護に関する悩みを持つ方が多いようだ。
気になる症状は「物忘れ」「老眼」「筋力の低下」「高血圧」
関心がある(気になる)症状について聞いたところ、男性は「老眼」と「高血圧」が、どの年代にもランクイン。また、年代が上がるにつれ「筋力の低下」や「排尿のトラブル」といった症状への関心も高くなってくることがわかった。一方、女性はどの年代の回答にも「物忘れ」「筋力の低下」がランクインした。
アクティブシニアは「体重測定」「血圧測定」「運動」が日課!?
健康のために行っていることとして「体重測定」「血圧測定」「運動の頻度」を聞いた。
70歳代男性では三項目とも「ほとんど毎日」行っている人が最も多かった。特に運動については、「ほとんど毎日」と「週に4~5日程度」、「週に2~3日程度」を合わせると7割近くの人が何らかの運動を定期的に行っていることが判明した。
一方、まだ働いている人が多い50、60歳代では、運動を「週に2日以上」行っている人の割合は4割以下にとどまる。「週に2日以上」運動をしている割合を男女別で比較すると、50歳代は男性約3割:女性約4割、60歳代は男性約4割:女性約5割と、女性の方が運動をする頻度の高い方が多いようだ。
定年を迎える時期と、体の悩みが多くなる時期は、ほぼ同じタイミングでやってくる。それ故、退職することで得られた余暇を、運動など健康のための活動の時間に充てている人も多いようだ。どんなにお金があっても心と体が健康でなければ、やりたい事はできない。シニア世代こそ、体が資本! 自分の体と向き合う時間をもちたい。
文/鳥居優美