イギリス近現代美術の殿堂「テート」は、19世紀後半に砂糖業で財を成したサー・ヘンリー・テートが、イギリス同時代絵画をナショナル・ギャラリーに寄贈しようとしたことを発端に、紆余曲折を経て、2000年にテート・ブリテン、テート・モダン、テート・リバプール、テート・セントアイヴスの「テート」の名を冠する4つの美術館の共同体として組織され、現在に至っています。
サッチャー政権時代(1979-90年)を経験して失業率が悪化するなど緊張感漂う英国社会では、既存の美術の枠組みを問い、作品の制作や発表において実験的な試みをする作家たちが数多く登場しました。

国立新美術館で開催の「テート美術館 - YBA&BEYOND 世界を変えた90s 英国アート」は、1980年代後半から2000年にかけて制作された英国美術に焦点を当てた展覧会です。(2月11日~5月11日)
本展の見どころを、広報担当からうかがいました。
「イギリスの1980年代後半から2000年代初頭、当時「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)」と呼ばれた作家たち、そして、彼らと同時代のアーティストたちは、大衆文化、個人的な物語や社会構造の変化などをテーマとし、絵画、彫刻、写真、映像、インスタレーションなど多様な手法を用いて独創的な作品を発表してきました。
テート美術館が自ら編んだYBAと90年代英国アートの決定版といえる本展では、約60名の作家によるおよそ100点の作品を通じて、90年代の英国美術の革新的な創作の軌跡を検証します。

Photographed by Prudence Cuming Associates
(C)Damien Hirst and Science Ltd. All rights reserved, DACS/Artimage 2026

Photo:Tate (C)Lubaina Himid. Courtesy Hollybush Gardens and Greene Naftali
ダミアン・ハースト、トレイシー・エミン、ヴォルフガング・ティルマンス、ジュリアン・オピー、ルベイナ・ヒミド、スティーヴ・マックイーンら、世界のアート史に名を刻むアーティストの作品が集結します。
音楽×サブカル×ファッションの熱狂と呼応するUKカルチャーが溢れた黄金期の息吹が体感できる本展に、ぜひ足をお運びください」

Photo:Tate(C)The estate of Derek Jarman.
Courtesy of The Keith Collins Will Trust
1990年代の「UKカルチャー」が詰まっています。会場でじっくりご鑑賞ください。
【開催要項】
テート美術館 - YBA&BEYOND 世界を変えた90s 英国アート
会期:2026年2月11日(水・祝)~5月11日(月)
会場:国立新美術館
住所:東京都港区六本木7-22-2
電話:050・5541・8600(ハローダイヤル)
展覧会公式サイト:https://ybabeyond.jp
開館時間:10時~18時、金・土曜日は~20時まで(入場は閉館30分前まで)
休館日:火曜日(ただし5月5日は開館)
料金:公式サイト参照
アクセス:公式サイト参照
巡回:京都市京セラ美術館(2026年6月3日~9月6日)
取材・文/池田充枝











