竹材を用いた上品な風合いの表裏で表情が異なる円形盆
美しい竹林を有する岡山県倉敷市真備町。この地に工場を構える「TEORI」は、竹独特のしなやかさ、まっすぐな木目、強靭さを活かしたオリジナルの竹家具を製造している。今回手がけたのは、外枠に竹の集成材を用いたシンプルな円形の盆。特徴は表裏が使えるリバーシブル仕様であることだ。
「そのときの気分や、のせる茶器によって表裏を使い分けできるお盆を作りたいと開発しました。白と黒の色合いは、竹の素朴な風合いとの対比が美しく、上品な雰囲気に仕上がったと自負しています」と営業部長・監物正樹さんは語る。
竹を集成材に加工するまでには、細やかな下処理が必要だ。割って平らに削った後、腐敗を防ぎ強度を高めるため、高温・高圧状態で蒸す「乾留釜」に入れ、竹の栄養素を除去する炭化処理を行なう。そして、乾燥して均等に削った複数の竹片を接着し、板状にしたものが竹集成材となる。
本品は厚さ2mmの竹集成材2枚を貼り合わせて曲げ、天板(メラミン化粧板)をはめ込んで組み立てる。外側から型で押さえ、加熱して接着剤で固めれば完成だ。
Sサイズは2~3人分の茶器や軽食を運ぶのに適しており、Lサイズなら食器を並べて折敷として使うこともできる。すっきりとした佇まいは和洋を問わず、どんな空間にも映える。
【今日の逸品】
EN TRAY
TEOR(テオリ)
5,500円~(消費税込み)