取材・文/ふじのあやこ
家族の中には、血縁のない『義(理の)家族』という間柄がある。結婚相手の親族関係を指すことが一般的だが、離婚件数が増える現在では、親の再婚相手や、再婚相手の連れ子など、家族の関係は複雑化している。血のつながりがないからこそ生じる問題、そして新たに生まれるものも存在する。義家族との関係を実際に持つようになった当事者にインタビューして、そのときに感じた率直な思いを語ってもらう。
世界保健機関(WHO)は「世界禁煙デー」を5月31日に制定。日本でも平成4年から世界禁煙デーに始まる1週間(5月31日から6月6日)を「禁煙週間」として、全国的に禁煙及び受動喫煙防止の普及啓発をより積極的に行っている。そんな中、厚生労働省が行っている国民健康・栄養調査の平成元年(平成2、3年は新型コロナウイルスの影響で調査中止)の結果では、現在習慣的に喫煙している人の割合は16.7%(男性27.1%、女性7.6%)であり、この10年間でいずれも減少している。性別・年齢階級別に見ると、70歳以上は男性が15.1%、女性は3.0%となっているが、今回お話を伺った明日香さん(仮名・41歳)は同居している義親が喫煙者であり、現在も強く言えずに受動喫煙を続けている状態だと訴える。明日香さんは26歳のときに結婚して、37歳のときに義母と完全同居となった。
初めて付き合った男性と26歳で結婚
明日香さんは大阪府出身で、両親と3歳上に姉、2歳下に弟のいる5人家族。父親が単身赴任で家にほとんどいない状況だったというものの、家族仲は良好。しかし、母親の優しすぎる性格で困ったことがあったと振り返る。
「父親がほとんど家にいない状態だったので、子育ては母親一人がやっていました。そんな母親は基本私たち子どものやりたいことを応援してくれる人でした。それは良いことなんでしょうけど、私たち子どもは3人とも小さい頃から太っていたという弊害もあって(苦笑)。母親は甘いものが大好きで、ご飯前に私たちがお菓子を食べていても注意することはないし、食後にはケーキやフルーツを家族で食べるのが当たり前でした。小学校の頃は学校から体重管理を受けていたほど太っていましたね。姉も弟も。
母親も太っていて、父親以外の全員が太っていました。それなのに父は家に帰って来るときにはいつも大量のお菓子を持って帰ってくるから……。大学に入ってからダイエットを頑張って徐々に痩せ始めて、社会人になったぐらいでやっと平均的な体型になれた感じです」
夫と出会ったのは社会人になってから。同僚の紹介で出会った2歳上の男性と、3年の交際期間を経て、結婚に至った。
「太っていたせいにしますけど、学生時代はまったく異性と縁がなくて。今の夫は初めての彼氏なんです。だから、誰かと比べることもできずに、特に大きなケンカもなく付き合っていく中で自然と結婚となりました」
【義母と義姉のバトルにより、次男である夫に同居の矛先が。次ページに続きます】