取材・文/ふじのあやこ
家族の中には、血縁のない『義(理の)家族』という間柄がある。結婚相手の親族関係を指すことが一般的だが、離婚件数が増える現在では、親の再婚相手や、再婚相手の連れ子など、家族の関係は複雑化している。血のつながりがないからこそ生じる問題、そして新たに生まれるものも存在する。義家族との関係を実際に持つようになった当事者にインタビューして、そのときに感じた率直な思いを語ってもらう。
ベビカム株式会社は、妊娠中の夫婦の性生活に関する調査を実施(調査期間:2023年4月18日〜21日 のべ回答数:229【女性:96.1%(うち、妊婦さん:14.3%)、男性:3.9%】)。今回の調査の中で「妊娠中、妊娠前と比べて性生活に変化はありましたか?」との問いに「はい」と回答した人の割合は75.5%。妻側から「そういう気持ちにはならなかった」の他に、「おなかの子を気にして一切拒否」されたという夫側から拒否された回答も目立っていた。
今回お話を伺った美月さん(仮名・39歳)も夫側からの拒否でレス状態になり、その理由の建前は「体を心配している」というものだった。しかし、本当の理由は浮気が原因だった。
恋愛の相談は母親に。学生時代から彼が実家に泊まりに来ることもあった
美月さんは千葉県出身で、両親と1歳下に妹のいる4人家族。両親は父方の祖父母から受け継いだ飲食店を2人で経営していて、とても仲が良かった。性についても比較的オープンなところがあり、初めて彼氏ができたときから母親には何でも相談していたと振り返る。
「両親はお互いを『お父さん』『お母さん』と呼ぶのではなく、名前で呼び合っていて、子どもの前でも平気でイチャイチャするような人たちでした。私はそれを小さい頃からずっと見ていたので、それが普通で。友人の家に泊まりに行ったときにすごく他人行儀なご両親を見て驚いたほどです。
そんな両親だからこそ、私も思春期でも隠すことなく彼氏の話などを親の前で平気でしていましたし、高校生のときには彼氏が私の家に泊まりに来ることもありました。彼は父親とも仲良くしてくれていて、食卓に私や妹の彼氏が参加することも普通のことでした」
両親と仲良くしていた高校の同級生の彼氏とは別れてしまったが、その後にできた同じ大学の同級生の彼氏とは結婚に至る。21歳のときに付き合い、7年間の交際期間を経て結婚。もちろん美月さんとの両親との仲もずっと良かったという。
「彼の地元は東京の郊外で、大学にはお互い実家から通っていたので、彼は学生時代からよく私の家に遊びに来ていました。私の両親は彼のことをウエルカムだったんですが、彼は今までの彼女を一度も実家に連れて行ったことがなくて、どうなるかもわからないと言われて、全然連れて行ってくれませんでした。私自身も彼の両親に会いたいとはそこまで思っていなかったので特に気にはしていませんでしたけどね」
【同棲中に、性生活の決め事を作った。次ページに続きます】