例年、多くの方を苦しめている「花粉症」のシーズンが到来いたしました。2月上旬からスギ花粉の飛散が開始しているため、既に鼻水・目のかゆみといった花粉症の症状を感じられている方も多いのではないでしょうか。
そこで、株式会社「医師のとも(https://www.ishinotomo.com)」は、昨年に続き、医師を対象に「花粉症」に関するアンケート調査を実施しましたので、ご紹介します。今回も医師の皆様がおすすめする、または実際に取り組んでいる「花粉症対策」を公開していただきました。
最も基本的かつ効果的な花粉症対策は?
最初に「おすすめする(または実際に取り組んでいる)花粉症対策を教えてください」とお聞きしました。
※複数回答 n=842
花粉症対策として最も票を集めたのは、「マスク」(20.2%)という結果になりました。続いて「うがい」(12.7%)のほか、「メガネ」(12.4%)、「手洗い」(10.6%)、「鼻うがい」(6.4%)など、ご自身で手軽に実践しやすい対策が挙げられています。
マスクを着用することによって、体内に吸い込まれる花粉の量は約3分の1から6分の1に減り、鼻水・くしゃみといった症状を軽減することが可能です。
マスクはコロナ禍において必須アイテムであり、実際に「マスクを普段からつけていたら花粉症の症状が軽くなった」「花粉症の患者さんが少なくなったのは、マスクをするようになったからでは」といった意見が多く見受けられました。
一時期、マスクの品薄が続いた時期がありましたが、今では容易に購入することができます。また、価格も安いことから、最も基本的かつ効果的な対処法だといえます。
また、そのほかにも、「点鼻薬・点眼薬」(12.3%)、「医療機関で処方された薬をのむ」(9.7%)、「市販で販売されている薬をのむ」(3.0%)など、薬を使った対処のほか、「舌下免疫療法」(4.1%)、「漢方療法」(1.7%)、「食事療法」(1.7%)などの専門知識が必要なものもありました。
花粉症対策に効果的とされる食べ物・飲み物は?
次に、「おすすめする(または実際に接種している)花粉症対策の食べ物・飲み物を教えてください」と質問しました。
※複数回答 n=842
最も多かった回答は、なんと「特になし」で、半数近い43.6%を占めました。続く2位は「ヨーグルト」で17.6%です。以降には「納豆」(6.2%)、「乳酸飲料」(4.3%)と続きます。
花粉症に効果的な食べ物・飲み物については、日頃から様々な特集が組まれておりますが、今回のアンケート調査では「食べ物・飲み物が花粉症に効くという医学的根拠がない」といった意見が多く見受けられました。
一方で、「効果は個人差がある」「乳酸菌や発酵食品によって腸内環境を整えることで免疫力向上につながる」といった意見もあるため、マスク着用や服薬といった基本的な対処法にプラスして、上記の食材を摂取してみるといいかもしれません。
花粉症の市販内服薬で最も多い支持を集めたのは
次の質問は「おすすめする(または実際に服薬している)花粉症の市販内服薬を教えてください」です。
結果は、「アレグラFX(久光製薬株式会社)」が362票で1位、続いて「アレジオン20(エスエス製薬株式会社)」が200票、「クラリチンEX(大正製薬株式会社)」が86票と続きました。
※複数回答 n=842
1位の「アレグラFX」は362票を獲得し、現役の医師の皆様から圧倒的な支持を集めました。
理由としては、「処方薬と成分がほぼ同じ」「市販薬の中では効果が高いと評判」「眠くなりにくい」といった理由が挙げられました。
しかし、薬の効果というのは、服薬される方の体質や体調によって異なってきます。今回の結果については参考程度に考えていただき、専門の医師の診察を受けることをおすすめします。
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目のかゆみや、鼻水、鼻づまりなど、花粉症の嫌な症状に苦しむのは現役の医師も同じです。マスク、手洗いなどの、ご自身でできる基本的な対策を講じつつ、服薬などで症状を抑え、生活習慣を正していく。これこそが最も効果があり、王道の対処方法になるようです。
【調査概要】
・調査対象:全国の20代~80代の医師842名
・調査内容:『花粉症』について
・調査期間:2021年12月10日(金)~2021年12月19日(日)
・調査方法:インターネット調査