新型コロナウイルスの感染拡大から1年半以上が経過した現在でも、依然として予断を許さない状況が続いています。多くの飲食店では感染防止のためアクリル板やビニールなどを設置して対応を続けていますが、気軽に外食できる状況が待ち望まれます。
そこで今回、株式会社トラストワン(https://trust-one.net)は、週に1回以上飲食店を利用する30代~60代の男女を対象に、「外食の際に気になること」に関する調査を実施しましたのでご紹介します。
感染予防を徹底しながら、外で食事を楽しむ工夫について、考える際のご参考にしてください。
ワクチン接種状況と、接種完了後にしたいこと
はじめに、ワクチンの接種状況に関して伺いました。
「新型コロナワクチンの接種状況を教えてください」と質問したところ、半数以上の方が「2回目の接種まで完了している(55.8%)」と回答しました。
では、接種完了後にはどのようなことに期待しているのでしょうか?
「2回のワクチン接種完了後にしたいことを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「旅行・ドライブ(63.1%)」と回答した方が最も多く、次いで「外食(58.8%)」「飲み会(40.0%)」と続きました。
6割以上の方が、2回のワクチン接種完了後に旅行やドライブに出かけたいと考えているようです。また、外食や飲み会など、飲食店での食事を楽しみたいという意見も多く集まりました。
ワクチンの接種率が上がるにつれ、外出自粛ムードも自然と緩んでいく傾向にあるのかもしれません。しかし、ワクチンを接種したからといって完全に感染を防げるわけではないので、引き続き注意しましょう。
次に、「普段外食する際はどのようなポイントでお店選びをしていますか?(複数回答可)」と質問しました。
「味が美味しい(82.3%)」と回答した方が最も多く、次いで「価格が安い(60.7%)」「メニューが豊富(45.4%)」「立地条件(32.5%)」「店舗の雰囲気(外観・内装など)(29.5%)」「スタッフの対応やサービス(%)」「口コミなどの評価(21.0%)」「感染防止対策の状況(19.1%)」と続きました。
8割以上の方が、外食するお店選びの際には味の美味しさを重視しているようです。また、コスパやメニューの豊富さにも支持が集まる一方で、感染防止対策の状況を気にする声も見受けられました。コロナ禍では重要なチェックポイントだといえるでしょう。
併せて、週に1度は外食している事情について、詳しくお伺いしました。
・在宅ワークが中心となり、気分転換をしたいから(30代/男性/会社員)
・どこにも遊びにいけなくて、ストレスが溜まるから(40代/男性/会社員)
・自分では作れない美味しい料理を食べたいから。また、ちょっと贅沢をすると元気ややる気が出るから(40代/女性/パート・アルバイト)
・手作りだけだと飽きるし、面倒くさい時もあるから(60代/女性/専業主婦)
感染拡大に伴い、オンオフ問わずおうち時間が増えたため、気分転換に外食したいという方が多いようです。外食はストレス解消方法として、貴重な機会になっているといえるでしょう。
アクリル板のせいで話が聞こえづらい… ?
「コロナ禍以降、飲食店を利用する際に気になることや困っていることを教えてください(複数回答可)」と質問しました。
「食事中に飛沫が飛ぶことが心配(35.1%)」と回答した方が最も多く、次いで「食事中以外はマスクを着用しなければならない(29.9%)」「アクリル板やパーティションがあって一緒に食事する相手との心理的距離を感じる(29.8%)」「アクリル板やパーティションがあって一緒に食事する相手の声が聞こえにくい(28.8%)」「長居できない(27.3%)」と続きました。
食事中はマスクを外さざるを得ないため、飛沫感染のリスクを心配する方が多いようです。
また、食事中以外はマスクを着用し、アクリル板などの仕切り越しに会話をすることから、コミュニケーションも取りづらくなります。声が通りにくくなり、相手の言ったことが聞こえないというケースも起こり得ます。
そこで、「飲食店を含め、施設などでアクリル板やビニール越しの会話で“聞こえたふり”をしたことはありますか?」と質問しました。
「よくある(ほぼ毎回)(12.8%)」「たまにある(36.5%)」という結果となり、半数近くの方がアクリル板越しの会話で“聞こえたふり”をしたことがあるようです。
マスクをつけていると口の動きがわからず、より一層、聞こえづらく感じるのかもしれません。コロナ禍では、食事中の会話を楽しむ、というスタイルまで制限されてしまうといえるでしょう。
ワクチンパスポートは日本国内でも活用すべき?
また、海外ではワクチンパスポートの導入が進んでおり、人々の行動制限を解除している国もあります。日本での導入についてはどうお考えでしょうか。
「日本国内でもワクチンパスポート(コロナワクチン接種証明書)を積極的に活用していくべきだと思いますか?」と質問したところ、「積極的に活用していくべきだと思う(47.6%)」「活用していくべきだと思うが不安もある(40.7%)」という結果となり、ワクチンパスポートの活用に肯定的な回答が8割以上を占めました。
ワクチン接種の完了によって、自分自身の感染リスクはもちろん、他人にうつしてしまう危険性も軽減できます。経済活動を回復させるために、パスポートの提示は有効なのかもしれません。
最後に、「日本国内でのワクチンパスポートが本格活用されたら(接種の証明ができるようになったら)、何を期待しますか?(複数回答可)」と質問しました。
「飲食店でのアルコール提供(51.5%)」と回答した方が最も多く、次いで「国内の自由な往来(51.4%)」「店舗や施設などの時短営業の緩和・廃止(39.4%)」「屋外での飲食可(37.3%)」と続きました。
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今回の調査では、外食する機会の多い方を対象に、ワクチン接種完了後にしたいことや外食する理由、外食時の気になることについて、詳しく伺うことができました。コミュニケーションを取りやすく、安心して食事を楽しめるような感染予防対策が、今後も求められます。
調査概要:「外食の際に気になること」に関する調査
【調査日】2021年9月9日(木)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,037人
【調査対象】週に1回以上飲食店を利用する30代~60代の男女
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ