写真・文/矢崎海里
これから夏本番。
暑さや湿気などの気候の影響などから疲れが溜まりやすく、夏バテにも注意が必要です。
外に出る機会が少ない在宅ワークがメインの方も、一日中冷房の効いた部屋にいることで体調を崩したり、冷えや疲れが溜まります。
今回は疲労回復に効果的な栄養素と、効率よく補うレシピをご紹介します。
ビタミンB群を中心にエネルギー補給を
疲労回復のために重要なことは、体力を落とさないためにエネルギー源である主食をしっかりと摂ることです。
またじょうぶな体を作るために不可欠なたんぱく質も重要です。
しかしこれらをしっかり補っていても、体内でうまく活用されていない場合もあります。
それぞれのはたらきを助けるビタミンB群などを一緒に補うことが重要です。
・ビタミンB1
豚肉やうなぎなどに含まれているビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換する際に重要なビタミンです。
さらに筋肉中に疲労物質として溜まった乳酸を分解するはたらきもあり、疲労回復に欠かせない栄養素です。
ビタミンB1はにんにくや玉ねぎ、にらなどに含まれるアリシンと組み合わせることで吸収力がアップします。
・ビタミンB2
レバーや卵に含まれるビタミンB2は、脂質をエネルギーに変換する際にはたらくビタミンです。
そのまま食べられる納豆や牛乳、ヨーグルトにも含まれており、栄養損失がなく効率よく補うことができます。
ここからは上記栄養素が効率よく補える、食欲のないときでもぴったりのカレーレシピをご紹介します。
和風ドライカレー
【材料】(2人分)
豚ひき肉 100g
玉ねぎ 1/4個
人参 1/4本
ピーマン 1個
にんにくみじん切り 小さじ1/2
生姜みじん切り 小さじ1/2
だしパック(無塩・粉末状) 1個
★醤油 大さじ1/2
★味噌 大さじ1/2
★カレー粉 小さじ2
★水 大さじ4
塩・胡椒 少々
オリーブオイル 小さじ1
ご飯 2人分
【作り方】
1.玉ねぎ、人参、ピーマンは粗めのみじん切りにする。
2.フライパンににんにく、生姜、オリーブオイルを入れ、弱火で加熱する。香りが出たら豚ひき肉を入れ炒める。
3.豚肉に火が通ったら1を加え塩・胡椒をして、野菜がしんなりするまで炒める。
4.だしパックを破き、中身の粉末を小さじ2加える。
5.★の調味料を加え、水分が飛ぶまで炒め、火を止める。
6.うつわにご飯を盛り、4をのせ完成。
暑い時期、無性に食べたくなるカレーですが、今回は煮込み時間がなく短時間で作れるドライカレーをご紹介しました。
ポイントは醤油、味噌に加え、だしパックの中身の粉末を加えること。
粉末状のかつお節や煮干し、椎茸などが入っている、旨味の詰まった調味料です。
だしパックの中身は、ほかにもドレッシングや和え物に活用できます。
ビタミンB1を含む豚ひき肉に、にんにく、玉ねぎを組み合わせることで、吸収率アップが期待できます。
たんぱく質、脂質、炭水化物もバランスよく補えます。
またカレーやにんにくの風味で、食欲がわく一品です。
エネルギー:477kcal
ビタミンB1:0.43mg(1日の推奨量のうち約1/3量)
食塩相当量:1.3g
おすすめのトッピングは納豆+青のりです。
カレーに納豆?と思う方もいるかと思いますが、ドライカレーとの相性はぴったり。
納豆をプラスすることでビタミンB2も補うことができます。
* * *
食事以外に十分な休息や睡眠も大切です。
一時的に疲れた、集中力が続かない、と感じるときは一度手を止めて、温かい飲み物や甘い物でリラックスするのも効果的ですよ。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。