【歩いてみたい冬の京都】正月準備で賑わう「錦市場」を京都人の気持ちで歩いてみる

錦市場

京都といえば、春の桜のシーズンと秋の紅葉の時期が注目されますが、じつは多くの秘宝が公開される冬の旅がおすすめです。凛とした空気が張り詰める冬の京都は、よそ行きとはちがう、普段の顔を見せてくれることでしょう。

「京の台所」と呼ばれる錦市場。全長390mという長いアーケードに120店舗以上が並び、京都の食材が一同に会する場所です。現在のような新しいアーケードのスタイルになったのは20年前からですが、その歴史は古く、400年以上前から魚市場があったといいます。

この錦市場の発展のカギは、名水「錦の水」です。錦市場の地下に流れる水は夏でも冬でもほぼ一定で、かつては井戸を通して引き込まれ、魚などを保存する役割を果たしていました。今でも多くの店に地下水が引かれているそうです。

年末、お正月用の食材を買う人で賑わうこの商店街を、京都人の気持ちで歩いてみてはいかがでしょう。

京都のお正月料理のひとつに「いもぼう」があります。真鱈の干物・棒ダラと、京野菜の海老芋を炊いたものです。棒ダラは海から遠い京都の保存食です。また、京漬物も購入したいところです。

京都の冬の漬物の代表は千枚漬け。聖護院蕪を使ったやさしく、すっきりした酸味と旨み。目にも美しい漬物です。

取材・文/関屋淳子
桜と酒をこよなく愛する虎党。著書に『和歌・歌枕で巡る日本の景勝地』(ピエ・ブックス)、『ニッポンの産業遺産』(エイ出版)ほか。旅情報発信サイト「旅恋どっとこむ」(http://www.tabikoi.com)代表。

※本記事は「まいにちサライ」2013年12月31日掲載分を転載したものです。