新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、家にいる時間が長くなりました。自宅待機をしている間、子どもたちはYouTubeを見る機会も多くなっているのではないでしょうか。そこで、「Hapiton!」と「家men総合研究所」が、20~50代の1都6県の首都圏のお子様のいる男女1,030名に対し、「家庭のYouTube視聴に関する意識調査」を実施しました。他の家庭ではどのようにYouTubeを見ているのでしょうか。ご紹介していきましょう。
■4人に1人は、YouTube内での子ども向けのコンテンツの増加と充実度合いに満足。一方で、約2割はYouTube内のコンテンツに不安
子どもを持つ男女に対して、「YouTubeの中の子ども向けチャンネル・コンテンツに対してどのような印象をお持ちですか。」(複数回答可)と聞いたところ、「キッズ&ファミリー向けコンテンツが増えていて、既に充実している」という回答(27.3%)が最も多く、4人に1人はYouTube内での子ども向けのコンテンツの増加と充実度合いに満足していることが分かりました。「子どもに安心して見せられるコンテンツがある」(17.8%)、「キッズ&ファミリー向けチャンネルが増えていて、既に充実している」(17.2%)、という意見も上位に入り、YouTube内での子ども向けのコンテンツとチャンネルが増え、満足感があることが分かる結果となりました。
しかしながら、「安心して子どもに見せられるコンテンツは少ない」という回答(18.9%)が2位となり、YouTube内でのコンテンツに対する不安の声も高いということが分かりました。
■7割が子どもにYouTubeを視聴させていて、2人に1人は「1日2時間未満」視聴―YouTubeが生活の一部に
「ご自身のお子さんに対して、YouTubeを視聴させていますか。」(単一回答)と聞いたところ、「視聴させている」という回答は、合計で7割(72.1%)となりました。視聴している時間は、1位:「1日1時間未満」(36.5%)、2位:「1日1時間以上2時間未満」(16.7%)、3位:「時間は把握していない」(8.7%)、4位:「1日2時間以上3時間未満」(6.9%)、5位:「1日4時間以上」(1.7%)、6位:「1日3時間以上4時間未満」(1.6%)となり、1位と2位の合計(53.2%)から、2人に1人は子どもにYouTubeを1日2時間未満視聴させていることが分かりました。
■半数は、子どもがYouTubeに集中してくれるので助かると、自分の時間を生み出すメディアとして活用。3人に1人は、子どもにとってよいのか後ろめたさを感じている
「視聴させていない」(n=251)と回答した以外の「視聴しているかわからない」も含む普段子どもにYouTubeを視聴させている保護者(n=779)に対して、「ご自身のお子さんに対して、YouTubeを視聴させる際に、保護者としてどのように感じていますか。」(複数回答可)と聞いたところ、最も多かったのは「視聴している間は子どもがYouTubeに集中しているため助かる」(46.1%)となり、保護者として時間を生み出すために利用しているという側面もあることが分かりました。
気になる点としては、「視聴させているが、視聴時間が長くなってしまうことが気になる」(42.2%)、「関連動画が出てくるので、視聴時間を区切るのが難しい」(24.1%)という意見もあり、YouTubeの視聴を区切ることが難しく、必然的に視聴時間が長くなってしまうということが判明しました。また、約4割のパパママは「しかたなく視聴させているが、子どもにとってよいのか後ろめたさを感じる」(37.0%)と回答し、自由回答では、「目が悪くなるので、週一回に留めたい」、「臨時休校の為仕方なく見ている」という意見もあり、保護者の苦悩が垣間見られる結果となりました。
■保護者が求めるYouTube動画は、1位「英語学習」、2位「想像力向上」、3位「教育」
「お子さんに対して、どのようなコンテンツがあればよりYouTubeを視聴させたいと思いますか。」(複数回答可)と聞いたところ、1位:「英語学習に役立つような動画」(51.9%)、2位:「想像力が豊かになるような動画」(49.4%)、3位:「教育効果の高い子どもの学びにつながるような動画」(48.3%)となりました。
また、「社会貢献の気持ちが育まれるような動画」(18.0%)も約2割のパパママが求めていることが分かり、 5人に1人は社会貢献意識向上につながる動画を期待していることが分かりました。
■コロナウィルス対策における自宅待機での子どものYouTube利用は、4割が子どもの好きな動画を視聴
「視聴させていない」(n=251)と回答した以外の「視聴しているかわからない」も含む普段子どもにYouTubeを視聴させている保護者(n=779)に対して、「新型コロナウィルス対策として自宅待機になったお子さんは、どのようにYouTubeを視聴していましたか」(複数回答可)と聞いたところ、最も多かったのは「好きなYouTuberの動画を視聴していた」(41.5%)、次いで「好きな映画やアニメなどの動画を視聴していた」(35.8%)、「好きなもの(車・生き物・人形など)の動画を視聴していた」(26.6%)と、約3割~4割の子どもは、自らの好きな動画を視聴していたことが分かりました。また、自由回答では、「勉強後のごほうびとして動画を視聴していた」という意見もありました。
一方で、「オンライン学習のための動画を視聴していた」(8.2%)という回答は、全体の1割に満たない低い結果となりました。
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コロナウィルス対策における自宅待機中の子どもたちのうちの多くは、YouTubeで好きな動画を視聴しているということがわかりました。親たちの求める、オンライン学習利用は1割に満たなかったという結果を踏まえると、理想と現実のギャップがあるようです。
■調査概要
・調査目的 :お子様がいる家庭のYouTubeに対する意識や視聴実態を把握する
・調査対象 :1,030名 (20~59歳の父親・母親)
・調査地域 :1都6県(東京都、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県)
・調査方法 :インターネットリサーチ
・調査時期 :2020年3月25日(水)~3月26日(木)
・有効回答数:1,030サンプル
・割付情報 : 以下、【属性】:有効サンプル(希望サンプル)
【父親】:515(500)、【母親】:515(500) 合計:1,030(1,000)
・調査主体 : Hapiton!(SCデジタルメディア株式会社)、家men総合研究所(株式会社東北新社)