新型コロナウイルスの感染者が東京都内で急増したことを受けて、都県間の往来を含めた不要不急の外出自粛を各知事が求めています。株式会社カンム(https://kanmu.co.jp/)が、新型コロナウイルスの感染拡大による外出控えムードのなか、注目される「巣ごもり消費」についてアンケートを実施しました。
外出を自粛する中、生活はどのように変わり、どんな消費が増えているのでしょうか? 早速、見ていきましょう。
■「生活が変わった」は7割近く。ただし社会人は実感やや薄い
今回の感染流行で多くのユーザーが影響を受けています。休校やリモートワークなどにより全体の66%が「生活が変わった」と答えました。回答を属性別に見ると、学生(83%)や専業主夫・主婦(75%)に比べ、社会人では比率がやや縮小しました(59%)。
議論を呼んだ一斉休校要請は家庭への影響が大きいですが、企業の対応は自主判断に委ねられたことから、実感に差があらわれているようです。
■日常の支出にも変化。「薬・衛生用品」やエンタメ系の巣ごもり消費が増加
回答者全員に、新型コロナウイルスの影響による支出の増減を尋ねました。
マスクやペーパー類を含む「薬・衛生用品」、それにデリバリー・テイクアウトなどの「内食・中食」で支出増が目立ちました。特に家計をあずかる専業主夫・主婦のあいだで支出増の実感が強いようです。
外出せずに楽しめる「ゲーム・書籍・コミック」や「動画・音楽の配信サービス」は、学生を中心に増えていました。「内食・中食」とともに「巣ごもり消費」の盛り上がりを示しています。
なかでも「配信サービス」では、YouTubeやニコニコ生放送への課金が注目されます。イベント自粛で低下したかにみえる消費意欲の一部は、オンライン上の娯楽に向かっているようです。
いっぽう保護者層からの自由回答では、副次的な出費を気にする声もあがっています。
「衛生用品代、食費、公共料金が大幅に増えた(40代、専業主夫・主婦)」
「子どもが休校になり昼食や間食の食費が増えたし、夜遅くまで起きているので電気代も増えた(40代、社会人)」
■外食やイベントの支出は一様に減少。気持ちの面でも萎縮しがち
支出減少は「外食」「旅行やイベント」で顕著でした。次いでジムやプールなどの「運動」も減っており、人の集まる場所を避ける傾向があらわれています。
心情的に委縮して外出を控えている様子もみられました。
「ライブに行くのが怖いし、予定も立てられない(10代、学生)」
「旅行やイベントは、気持ち的に控えている(50代、その他)」
「ストレスで体重が増えた(40代、社会人)」
回答を属性別にみると、会社員やフリーランスなどの社会人は「(新型コロナウイルス流行以前と)支出は変わらない」という意見がやや多くみられました。ただし外食や外出は一様に抑えています。
専業主夫・主婦では、化粧品やヘアカットなどの「身だしなみ・美容」費用減少が目立ちました。学生や社会人に比べ、外出機会がさらに減ったのかもしれません。
■外出機会を失ったものの、家族との時間やありがたみを得たとの声多数
新型コロナウイルスの影響で得たものはあるか、自由回答で教えてもらったところ、多くの人が家族との時間を挙げました。
「予防策を話し合ううちに、家族が元気であるありがたさを痛感した(50代、社会人)」、「忙しい息子と話す機会が増えた(40代、その他)」など、必ずしも悪い影響ばかりではないのかもしれません。「マスクやトイレットペーパーなどの雑貨を節約するようになった(40代、専業主夫・主婦)」など、生活習慣の見直しも多いようです。
さらには「人間の本質の一部を知った(40代、社会人)」「情報の持つ力の大きさが分かった(同)」と、社会に対して思索を深めた人も。
失ったものとしては、ほとんどの人が旅行・コンサート・宴会などの予定を挙げていました。
ほか「仕事(飲食業)の予約キャンセルが相次いだ (40代、社会人)」、「インターン、合同企業説明会、会社説明会の延期・中止 (20代、学生)」は切実です。
■新型コロナの影響で4割は「収入減る」、反動で支出増を予想する人も4割
最後に、全体的な収入と支出の変化について、3月時点での予測を尋ねました。「生活が変わった」人のうち41%が、今回の流行の影響で「収入が減ると思う」と答えました。
いっぽうで35%の人が「(ウイルスの影響がなくなった後は)支出が増えると思う」と答えています。
アンケート時点(2020年3月18日 ~ 2020年3月19日)では事態の先行きは不透明ですが、社会活動が正常に戻ったとき、これまでの反動で消費意欲がより旺盛になるかもしれません。
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いかがでしたか? 共感した意見も多くあったのではないでしょうか。新型コロナウイルスの影響で外出機会が減ったものの、家族の絆を感じたり、生活習慣を改めた方もいるようです。外出自粛の中で、ストレスを溜めない暮らし方を工夫しましょう。
【調査概要】
期間:2020年3月18日 ~ 2020年3月19日
方法:インターネット調査
対象:「バンドルカード」ユーザー948サンプル