プロポーズしたら、同棲を提案された
希美さんが一人暮らしをしていた場所は、実家から電車で1時間ほどの距離のところ。日常から帰省することも、母親が一人暮らしの家に遊びに来ることもあった。希美さんは自然と当時彼氏だった夫を親に紹介したいと思うようになったが、その話が出る度にはぐらかされていたという。
「母親は相変わらず私の彼氏について根掘り葉掘り聞いてきていて、母親が会わせてほしいと言ってきたのでその話を自然と相手にしたんです。そしたら、『そうだね』と言いながらも具体的な日を出すこともなく、別の話をされることが続きました。
また、相手に親の話を聞いたら、『あんまり仲良くない』とか、『今はほとんど連絡を取っていない』と言われて、それっきり。露骨に嫌な顔をされた感じがしたので、それ以上聞くことができませんでした」
希美さんが30歳を迎えても付き合いは続くものの、プロポーズはないまま。ズルズルと今の関係を続けたくなかった希美さんは自分からプロポーズを決意する。
「回りくどい言い方は苦手なので『家族になってほしいです』と伝えました。そしたら、相手からは『まず同棲をしないか』と提案を受けたんです。同棲ではなく結婚がしたかったのに……。そんな本音をグッとこらえて、その提案を受けました。
同棲するにあたって私の両親と会うことになったんですけど、私の母が『結婚じゃなくこの年齢から同棲?』と聞いてしまって。私が思っていたことそのままだったので、びっくりしました」
夫は中学生の頃から強制的に実家の離れで暮らしていた。【~その2~に続きます】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。