【家族のかたち】「お父さんのここが嫌い」母親から父の悪口を聞き続けた娘が大人になって思うこととは～その２～

取材・文／ふじのあやこ

昭和、平成、令和と時代が移り変わるのと同様に、家族のかたちも大家族から核家族へと変化してきている。本連載では、親との家族関係を経て、自分が家族を持つようになって感じたことや、親について、そして夫や妻、子どもについて思うことを語ってもらい、今の家族のかたちに迫る。

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離婚の課題解決型マッチングメディア「リコ活」を運営する株式会社リライフテクノロジーは、離婚経験者を対象に「離婚後の人生の歩み」に関する調査（実施日：2023年11月29日～11月30日、有効回答数：1005人、インターネット調査）を実施。アンケートで「離婚前から離婚後、時間が経ってからの幸福度の推移はどのように感じましたか？」を聞いたところ、「離婚前よりも現在の方が高い」と回答した人が54.0%と高い数字になっている。

今回お話を伺った瑠璃子さん（仮名・40歳）は、大学生のときに両親が離婚。離婚後、母親はどんどん元気になり、綺麗になっていった。【～その１～はコチラ】

母親は離婚して２年も経たずに再婚した

瑠璃子さんは大学在学中に企業への内定が決まり、そのことを母親に伝えると、その話の最中に母親から再婚を伝えられたという。

「驚きましたよ。離婚前から両親の関係は終わっていたといっても、離婚してからまだ２年も経っていなかったから。母親は当然のように『就職したら家を出るんでしょう？』と言ってきました。私はこの大きな家で母親を１人にしたくないと地元で就職を決めていたのに。こんな私の思いは一方通行だったんだなって、何とも言えない気持ちになりましたね」

瑠璃子さんの卒業を待たずに母親は再婚、母親の再婚相手との３人暮らしを少しの期間することになってしまう。２人は瑠璃子さんがいるのにも関わらず目の前でいちゃつくこともあり、居心地は悪かったという。その２人の会話から、親族を集めた結婚式をすることを知る。

「母親も再婚相手も50代で、年齢で見てしまうのは悪いことなのかもしれませんが、結婚式はどうなのかなって思いました。だって、２人だけでするならまだしも、お互いの家族や友人も参加する規模のものをするというから。反対はしませんでしたが、２人のやりとりや態度は、子どもの立場から見ていて気持ちのいいものではありませんでした」

結婚式には母親のきょうだいなどとともに瑠璃子さんや瑠璃子さんの兄が参加した。そこで兄がずっと父親と連絡を取っていることを知る。

「兄は地方で結婚して、奥さんの家業を継いでいたんです。なのでなかなか実家に寄りつかなくなっていて、両親が離婚してから会うのは初めてでした。結婚式の合間に兄と話す中で、兄が父親と連絡を取り続けていることを知りました。私はなんであんな人と？　と兄に聞いたら、『大学まで出してもらってその発言はないな』と言ったんです」

【大人になったからこその親との距離感。次ページに続きます】