【家族のかたち】「夫は男女関係ありで、妻はセカンドパートナー」夫婦公認の婚外恋愛が成立した理由とは～その２～

取材・文／ふじのあやこ

昭和、平成、令和と時代が移り変わるのと同様に、家族のかたちも大家族から核家族へと変化してきている。本連載では、親との家族関係を経て、自分が家族を持つようになって感じたこと、親について、そして子供について思うことを語ってもらい、今の家族のかたちに迫る。

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YouTuberがセカンドパートナーの存在を公表し、話題になっている。セカンドパートナーとは、既婚者の、体の関係のない配偶者以外のパートナーのことを指す。体の関係がないのであれば完全なクロではなくグレーな状態になるが、配偶者からすると体よりも強い心の結びつきに嫌悪感を表すことも多い。

レゾンデートル株式会社は、婚外恋愛経験者の「体の関係の有無」についての調査を実施（実施日：(1)2023年７月10日～７月11日・(2)2023年７月26日～７月28日、調査人数：(1)婚外恋愛経験のある30～59歳の既婚男女350人（男性148人、女性202人）・(2)婚外恋愛経験のある30～59歳の既婚男女350人（男性152人、女性198人）、インターネット調査）。調査では、婚外恋愛で「体の関係ない／なかった」と回答したのは、男性14.9%、女性は26.7%となった。続いて、婚外恋愛の目的を聞いてみると、男性の１番は「体の関係・セックス」（55.9%）で、２番目に多かったのは「心のつながり・癒し」（25.0%）、女性の１番は「心のつながり・癒し」（37.4%）、２番目は「体の関係・セックス」（21.2%）という結果となった。

今回お話を伺った凪咲さん（仮名・39歳）は現在、夫と２人で暮らしている。結婚してから凪咲さんは子どもが欲しいという気持ちだけで、違和感を持ちつつも夫婦生活を受け入れ続けていた。しかし凪咲さん夫婦は不育症をきっかけに子どもを諦めている。【～その１～はコチラ】

急に求めてきた夫に強い拒絶を表してしまった

子どもを諦めたことで夫婦生活は子どもを作るためではなく、夫婦のコミュニケーションに完全に変わる。その変化に凪咲さんは対応できずに、夫を拒否してしまう。拒否を繰り返したことで夫からの誘いもなくなり、夫婦は凪咲さんが望んだとおり、夫婦から同志になっていった。

「もうする必要がないものという認識に私の中で変わり、そうなると体を重ねることが嫌という気持ちが前面に出てしまって……。夫は優しいので、拒否すると無理強いはしませんでした。拒否後にはさらに優しくなったほどです。

何度も拒否を繰り返すと夜の誘いはなくなりました。気まずい時期もあったのですが、それも徐々に普通になっていった。体のつながりがなくても夫婦としてやっていけると思えたとき、正直ホッとしました」

夫婦生活がなくなって２年ほどが経過したとき、夫から急に求められて強い拒絶を表してしまったという。そこから夫婦は話し合うが、凪咲さんは咄嗟にある言葉を伝えてしまい、それが婚外恋愛のきっかけになってしまう。

「２年以上何もなかったのに、急に体をいやらしく触って来られて、強い拒否反応が出てしまったんですよね。ちゃんとは覚えていないのですが、『触らないで！』と言った気がします。そこから夫からも声をあげられて、お互い興奮状態のまま話し合いになってしまって……。思わず、“外で処理してきて”という感じのことを言ってしまったんです」

【夫への失恋を彼氏が救ってくれた。次ページに続きます】