イケメン息子は、女性に免疫がなかった
後日、女性が通うパチンコ店で聞き込みをしたところ、女性はかつて、この近所のスナックでアルバイトをしていたけれど、勤務態度が悪いことと、コロナ禍が重なって解雇されたそう。そのスナックの常連だったのが、当時大学生だった息子さん。
結婚願望が強かった女性が、恋愛に対して免疫がない息子さんを気に入り、ロックオン。息子さんは、優秀な姉2人に、厳しくも優しい両親の姿に引け目を感じており、女性の巧みな心理戦にクラクラと来てしまったとのこと。
職場でも聞き込み調査をしたのですが、息子さんは職場の人には結婚したことを伝えており、「妻は年上で、失業中。毎日ハローワークに通って仕事探ししている」と話していたのです。
結果的に、3日間調査をしたのですが、働くのは息子さんばかり。女性は実際にはまったく求職活動をしておらず、毎日パチンコ通いをしていたのです。
以上の様子を、友則さんご夫妻に報告すると、「やはり恐れていたとおりでした」と落胆。特に奥様は、タオルハンカチを目に当てて号泣していました。
友則さんは、「この調査結果を娘たちに見せて、家族会議をしようかと思いましたが、彼女たちにも生活がある。ひとまず、息子がこれからどうなるかはわかりません。この女性が息子とは別の“宿主”を見つければ、そちらに行ってしまうかもしれない。今はじっと我慢をして、見守ります」と強い瞳でおっしゃっていました。
私たちも、多くの親子問題を手掛けてきて、子供が親に無断で人生の大きな決断をするのは、反抗の一種だと感じます。ここで何か意見を言うと、感情が暴走してしまうかもしれない。
「今後も月に1回は、生活状況を見たいです。息子はこの女性と入籍しているようなので、もし、離婚問題がこじれたら、対策ができるように優秀な弁護士を探しておきます」
これらの調査結果を見て、友則さんご夫妻は「私たちの理想を、長男に押し付けすぎた」と反省。高校時代、息子さんが同級生からもらったラブレターを破くなど、恋愛関係において、厳しく管理していたことがわかりました。
「自然に任せることが大切だったのですね。この結果はかなり衝撃ですが、無難にコトが終わるように、親としてできることは進めていきたいと思います」
探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/