『年収 300 万円 FIRE』著者が早期離職の意識調査

まとまった期間の休暇は、人生について考える機会となりえます。休暇中に仕事を離れたことで「このまま好きなことをして自由に暮らしたい」「このままこの職場で働くべきなのか」などと思いを巡らせることも多くなるのではないでしょうか。
そこで、6カ月で出版部数が7万部を突破した『年収 300 万円 FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」』の著者であるライオン兄さん(山口 貴大)が運営する株式会社バイアンドホールド(https://financial-free-college.jp/)は、FIRE(早期離職)に関する意識調査を行いました。
ライオン兄さん(山口 貴大)は、副業して収入を増やした上で固定費を増やす投資に回すことや、資産収入と労働収入で生活する「サイドFIRE」を目指す道をオススメしています。これからも金融リテラシーの向上に役立つ情報を発信し続けます。

■調査概要
調査期間:2022年8月29日~30日
調査手法:インターネット調査
調査地域:全国
調査対象:25歳以上49歳以下の男女
サンプル数:2,379人
調査機関:Freeasy
※株式会社バイアンドドホールド調べ

半数がFIRE、サイドFIREに関心

調査の前提として、<設問1:あなたの個人年収はどのくらいですか?>と質問。分布は以下のグラフの通りで、年収500万円未満の人が全体の70%を占めました。

<設問2:経済的自由を得た上での早期退職(FIRE)についてどう思いますか?>では、興味がある、興味がないが拮抗しましたが、興味があるにすでにFIRE、またはサイドFIREをしている人を含むと、51.91%わずかながら半数を超えました。

FIREに必要なお金のイメージと、現実貯めた額とのギャップ

設問3、4では、FIREのためにお金がどれくらい必要かのイメージと、実際にFIREした人が現実に貯めた額のギャップを調べました。

設問2でFIRE、またはサイドFIREをしていないと答えた2240人に<設問3:FIREするためには、どれくらいの資産が必要と考えますか?>と質問。「5000万円程度」「1億円程度」と思っている人が多く、グラフは二峰性の分布となっています。1億円以上としたのは46.41%と半数近くを占めているのも大きな特徴。
また、無回答が5.84%で、どれくらいの資産が必要か分かっていない人もいることが推察されます。
ところが、設問2ですでにFIRE、またはサイドFIREしたと答えた139人に<設問4:FIREするのにどれくらいの資産が必要でしたか?>と質問したところ、「5000万円」が24.46%で最多。1億円以上としたのは15.11%にとどまりました。

SNS総フォロー数33万人の投資家・ライオン兄さんがFIREへの“近道”を解説

年間90万円資産運用に回しても、FIREまで40年かかる

FIREするためには貯蓄率を上げるのが最も重要。そして貯蓄率をアップする手段として、年収を上げることが挙げられます。この内容に関しましては私の書籍「年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアするお金の増やし方」でも解説しております。

アンケート結果からは、年収500万円未満の人が約70%、年収500万円以上の人が約30%となりました。

例えば手取り年収300万円の場合、現実的に資産運用に回せるのは、頑張って節約して年間90万円程度であると考えられます。生活費が年間210万円だと、月の生活費が17.5万円です。

FIRE達成は年間支出の25倍の資産を作るので、この場合は資産5250万円が必要となり、貯蓄率は30%なので、年利5%で運用してFIRE達成までは約30年かかる見込みとなります。これでは、40歳の人は70歳にやっと経済的自由を得ることとなり、早期リタイアとは言えません。

FIREへの近道(1) 副業して、収入を全て投資に回す

「FIREまでに時間がかかりすぎる」という問題を解決する方法は2つあります。1つは副業をして収入を上げる事、もう1つは完全リタイアではなくセミリタイアによる「サイドFIRE」を目指す事です。

貯蓄率をアップするためには、固定費を下げるか、副業などをして収入を上げるかのどちらかになります。固定費の見直しは最初に行いますが限界がありますので、次に副業などをして収入アップを目指すことになるでしょう。

例えば年収300万円の人が、副業を頑張って年収600万円になったとしましょう。年収が300万円増えているので、月の収入が25万円増えた計算です。本業で成果を上げても月収25万円が増える可能性は低いでしょうが、副業の利益は全て自分の収入になるので、本業よりも副業の方が年収が倍になる可能性は高いでしょう。

ここで重要なのは、固定費は変えない事。そうすればこの場合、年間390万円を投資に回せます。そうすると貯蓄率は65%まで飛躍的に上がり、完全FIREまでの年数は約10年に短縮されます。

副業をしてその収入の全てを投資に回すのがリタイアまでの期間を短くする方法の1つです。

FIREへの近道(2) サイドFIREを目指す

もう1つは完全リタイアではなくセミリタイアによるサイドFIREを目指す方法です。

サイドFIREは資産収入が半分、労働収入が半分というスタイルです。リタイアに必要な資産も半分で済むので、リタイアまでの期間も短縮されます。

例えば年収300万円で年間支出210万円の人の場合は、25倍の5250万円の半分の2625万円の資産で済みます。

アンケート結果では、FIRE達成に2000万円が必要と答えた人はいなかったようですが、実はセミリタイアであれば、そこまで大きな資産を作らなくても良いのです。ちなみにセミリタイアした後も仕事をするので、リタイアまでの期間を短くするために副業をして貯蓄率を上げて、セミリタイア後はその副業をそのまま続けるのが良いです。

おわりに

FIREとはお金持ちになることではなく、自由を得ることです。自由とは好きな時に好きなことを出来る時間の自由であったり、やりたくない仕事は断って、やりたい仕事だけをやる自由、嫌な人とは関わらない自由、服装や髪型の自由、満員電車に乗らなくても良い自由、オフィスに行かなくてもカフェで仕事が出来る場所の自由など様々です。

老後2000万円問題、NISAやiDeCoの誕生により日本人の金融リテラシーは少しずつ向上しています。

次に我々の課題は「自分の力でお金を生み出す力を手に入れる」ことです。経済的自由を手に入れるためには、経済的な自立をすることです。その第一歩が自分の力でお金=価値を生み出すことです。

ライオン兄さん(山口 貴大)プロフィール
個人投資家。起業家。 金融・起業のマネースクール「Financial FreeCollege」代表。
ネット関連会社などに会社員として8年間勤務後、サービス業関連会社を興し独立するが、2018 年に売却。その売却益を米国株中心に運用したことにより、経済的自由を獲得する。代表を務めるマネースクールは、「投資家が推奨するお金のスクール」「未経験から学べるお金のスクール」「結果が見込めるお金のスクール」の3冠を取得(JMRO 日本マーケティングリサーチ機構調べ)。
2021 年 10 月 4 日に「1 時間で TikTok に投稿された同じ文章を言う人のビデオの最多数」で世界記録としてギネス認定。
現在は、KADOKAWA セミナーでも認定講師として、「投資」「経済」「貯蓄」のジャンルを担当している。
さらに、日本人の金融リテラシーを高めるために、「ライオン兄さん」名義で、資産運用ノウハウやお金にまつわる旬な情報を SNS で発信中。
2022 年2月、初著書となる『年収 300 万円 FIRE貯金ゼロから 7 年でセミリタイアする「お金の増やし方」』(KADOKAWA)を出版。6カ月で出版部数が7万部を突破した。

 

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