取材・文/ふじのあやこ
離婚、再婚などで複雑化する家族関係。血縁のない家族(義家族)との関係で生じる問題、そして新たに生まれたものを、当人にインタビューして、当時感じた素直な気持ちを掘り下げます。【~その1~はコチラ】
今回お話を伺った綾乃さん(仮名・40歳)は33歳のときに結婚して、現在は旦那さまと子ども2人との4人暮らしをしています。綾乃さんは愛知県出身で、両親との2歳下に妹のいる4人家族。お互いの1人暮らしの家から実家は数駅のところにあるも交流は一切なし。それには、綾乃さんの両親が娘の恋愛に嫌悪感を抱いたように見えた過去が大きく影響したと言います。
「付き合っている間に、私の両親に自分の付き合っている人を紹介するのが嫌でまったくしなかったんです。そしたら夫からも紹介ということが何もなくて。付き合っている間に夫は一度手術を受けているのですが、それも日帰りで義母がつきっきりで、私はお邪魔だろうと一切会いにいきませんでした。付き合っている間からマザコンの気配は感じていたものの、親の悪口をまったく言わない人だったので、そのことのほうが大切だと思っていました」
二度の出産を経て、夫婦生活は一切なくなった
結婚した3か月後に綾乃さんは妊娠。妊娠期間中に旦那さまの転勤が決まったことで綾乃さんは仕事を辞めて2人は大阪で暮らすことに。その後、綾乃さんは無事女の子を出産します。少し離れたところで暮らしているからなのか、義母の干渉もまったくなかったんだとか。
「転勤で仕事を辞めることにはなったけれど、これもタイミングですよね。両親が近いとお互いが晩ごはんを実家で食べたり、そのまま泊まったりと親を頼ってしまっていたので、離れて暮らすぐらいが丁度良かったのかもしれません。
妊娠中はアクティブな私の両親が逐一様子を見に来てくれたり、里帰り出産をするなど自由にさせてもらいました。生まれてから義母は病院と一度家に来たっきりで、こちらからはお宮参りを実家近くで行ったのでそのときに会っただけですかね。孫のことは喜んでくれたけどさっぱりしたものでした。まぁ私も初めての経験なのでこんなものなのかなって」
1人目の出産で綾乃さんは6キロ増、そして3年後に2人目を出産したときにはさらにプラス5キロ。すっかり変わってしまった体型のせいなのか、夫婦生活は一切なくなってしまったと言います。
「2人の子どもに恵まれたので、もういいと言えばそうかもしれません。でも、まだ30代だったし、このまま家族になって夫婦じゃなくなっていく感じがして…。
私から勇気を出して誘ってみたことがあるんですが、そのときに『無理無理無理無理』とまるで気持ち悪いものに迫られたような態度で、とても傷ついたんです。そこから私から誘うことはもちろんなく、夫からも何もありません」
【セックスレスのことや家のご飯まで義母に筒抜けだった。次ページに続きます】