セックスレスや食事の内容まで義母に筒抜けだった
セックスレスになって1年、すっかり痩せる気力もなくなって体型もそのまま。そんな中で年末に入り、家族で実家に帰省したときに義母から思わぬ言葉を投げかけられます。
「年末からお正月2日まで夫の実家に、3日から1、2泊は私の実家に行くという感じが例年になっていました。義母と顔を合わせた年末に私だけに聴こえるようにこそっと『セックスレスなんでしょう。その原因は綾乃さんの体型にあると思うの』と言ってきたんです。太っていることはそうなんですけど、セックスレスは夫が言わないと知るわけがありません。こんなところまで義母に報告していたんだと思うとゾッとしました。もしかしたら私が義母に妊娠の事実を伝えるより前に、今まであった夫婦生活なども知っているかもしれないと。今すぐに夫を問い詰めたい気持ちになりましたけど、すぐに伝わってしまう場所だったので大阪に戻るまで必死で我慢しました。地獄のようなお正月でしたよ……」
家に戻ったところで旦那さまに問いただしたところ、「なんで怒っているのかわからない」と言われたそう。
「夫はきょとんとしていて、『言ったけどそれが?』という感じで、常識の違いを痛感しました。私の家は極端にそれを嫌うようなところがあったので私がおかしいのかと思ったほど。でも、嫌なものは嫌だったから、『夫婦の問題、特にこんなデリケートなところは言わないでほしい』とお願いしました。そのときに夫はわかったと言ってくれたのですが……」
しかし、話はここで終わりません。旦那さまは義母に綾乃さんに言わないように口止めをして、今まで通りに伝えていたのです。その結果、旦那さまに夫婦の愚痴は一切吐けなくなったとのこと。
「義母からは『あの子には口止めされたんだけど……』と言いながら私に伝えてきました。そのときは『ごはんに揚げ物が出ると、まだ肥える気かよって思う』だったかな。そんな些細なことも全部伝えるのかと思いました。それに揚げ物は子どもたちのために作っているのに。もう夫婦ゲンカをしたとしても義母には筒抜けなんだと思って、私から夫に何か相談することはやめました。幸い、夫が子育てを率先して勝手に決めるタイプで相談事も少なくすんでいるので、そこだけは助かっていますが。もう子どもたちを育てていくだけの関係ですね。子どもが育った後はわかりません」
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。