英語学習をされている方、これから学んでみたいと思っている方も多いと思います。
英語コーチングスクールを紹介する「英語コーチングスクール比較ナビ」と、個人で活躍する英語コーチを紹介する「英語コーチングプロ」を運営している株式会社CrossR(https://crossr.co.jp/)は、40人の英語コーチにインタビューを実施、「英語学習にとって最も大切だと思うこと」を聞いてみました。
■調査概要
英語コーチ40人にインタビューを実施しました。
・調査方法:インタビュー形式
・調査期間:2021年1月~2021年7月
・調査対象:自身も国内で英語力を高めた経験があり、多数の受講生の英語力向上に携わってきた英語コーチ
・男女比率:男性52.5%、女性47.5%。
・英語コーチングスクール所属 70%、個人運営 30%
「英語学習にとって最も大切だと思うことは何ですか?」
英語コーチが、英語学習にもっとも大切だと感じているものは、以下の通りでした。
1位:継続(22.5%)
「継続」と回答された方が、22.5%でした。今回のアンケート対象が、様々な英語学習者をコーチングしてきた英語コーチである点からも、英語学習を「継続」することが、英語習得で最も大切な要因であることが分かります。また、インタビューを多数重ねていると、英語コーチご自身も、英語学習を継続することに苦心された様子を語ってくれました。
Naokoコーチ(個人)は、ご自身が独学で英語を学ばれている際に、「伴走してくれるコーチがいてくれたら、もっと楽に学習を継続できるのに」という思いがずっとあり、当時の自分と同じ悩みを持つ受講生の力になるために、英語コーチという職業を選んだのだと語ってくれました。
2位:楽しむ(20.0%)
英語学習を楽しむことが大切だという点を挙げたコーチが20.0%でした。英語学習を継続する上でも、英語学習が楽しめる工夫を見つけることが大切です。
ここで気をつけなければならないのが、英語学習の楽しみ方は人によって異なるということ。元プレゼンスコーチで、現在は個人で活躍する船橋由紀子コーチは、著書『超コーチング式英会話上達法』の中で、着実に一歩一歩進む「山登り型」と、臨機応変に直感で行動する「波乗り型」の2タイプを紹介しています。
山登り型は、目標と現状の差分を埋めることに楽しみを見出します。波乗り型は、目標に対してワクワクを感じられる状況を作ることが大切と語っています。経験豊かなコーチは、このような受講生の特徴に合わせた学習方法を提案してくれるので、有効に活用することがおすすめです。
3位:目標設定(17.5%)
目標設定がしっかりしている方は、総じて英語学習へのモチベーションを維持しやすいだけでなく、いつまでにどの程度の英語力を身につけておきたいのか、逆算して、1日あたりの学習量とトレーニング方法まで落とし込むことが可能となります。目標設定が曖昧だと、今何をするべきかが明確にすることができず、後回しや気のゆるみなどに繋がり、結果、英語学習の継続に繋がらないという悪循環に陥りがちです。
一方で、ミライズ英会話の呉代表は、目標設定だけでなく、そもそもの英語を学ぶ目的の重要性も語っています。「英語学習にとって、目的を忘れないことが大切です。しかし、多くの学習者が、目的ではなく、テストの目標を目指して頑張ってしまっています。英語を学ぶと、その先に何かあるのではないかといった、目的が手段と化してしまうような状態です」と言われています。長い英語学習では、途中で息切れしないためにも、英語力を上げて何をしたいのか、当初の目的を忘れないことの重要性を強調されていました。
4位:正しい学習方法(12.5%)
正しい方法で英語学習を行うことが英語学習に大切であると答えた英語コーチの数が12.5%でした。English Companyの東範泰コーチは「自分一人で遠回りをせずに最短ルートを歩むことは難しい。すでに同じ山を何度も登ったことのある英語コーチと一緒に学習するメリットは大きい。」と語ってくれました。
STRAILの黒澤隆之コーチは「現在地の把握を重要視しています。現在地がわかれば、いま何を優先的に学習すればいいのかがわかるからです。」と語っています。正しい学習方法で学習を進める上で、現在どこに課題があるのかを正確に把握することの大切さを繰り返し強調されていました。学習者自身が、自分の課題を正確に把握することはとても難しいものです。
English CompanyとSTRAILを運営する、Study Hacker社が掲げている課題発見へのこだわりが、東コーチと黒澤コーチの考えからとても伝わってきます。
5位:環境(10.0%)
環境が大切であると答えたコーチは10.0%でした。意思の力ではなく、環境の力を大いに利用することが、英語学習においても大切です。
RYO英会話ジムの横田涼代表は、「環境が大切です。英語コーチングを受講することによって、強制とまでは行かなくても、国内にいながら英語を学ばざるを得ない環境に身を置けるはずです。」と語ってくれました。
また、One Month Programの岡村朱乃コーチは、「自分が学習する環境に納得しているか」が大切ということでした。自分が納得していれば、トレーニングに打ち込めますし、学習も継続しやすくなります。複数のスクールの体験レッスンを活用するなど、自分にあった環境探しを妥協しなければ、通学してからの学習へのコミットメントにつながります。
その他(17.5%)
その他の回答結果も紹介させていただきます。
英語学習に大切なのは「焦らないこと」です。英語学習に近道はありません。たくさん時間を使って、地道に英語を学んでいるのはあなただけではありません。周りを見て焦るのではなく、自分の人生を生きましょう。(坂本謡胡コーチ、個人)
「自分の意見を持つ」ことが大切です。言語は自分の考えを伝えるツールです。そのため伝えたいことがなければ、英語で話すことはできません。(谷口祐亮コーチ、ENGLISH WORKOUT)
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今回は、英語コーチ40人へのインタビュー結果をまとめました。インタビューさせていただいた英語コーチは、国内の英語学習でご自身も様々な工夫を重ねて、英語力を磨いてきた方々です。さらに、多数の受講生の英語力向上に関わってきました。その英語コーチ達へのインタビューの中で、英語学習に最も大切なことは「学習の継続」であると回答された方が、22.5%で1位となりました。逆に英語学習の継続がどれだけ難しいかが伝わってくる結果ともいえるかと思います。
英語学習を継続する上でも、英語学習者一人ひとりの状況や特質に合わせて、適切なコーチングを受けることは、極めて有効な手段です。パーソナライズされたトレーニング方法を提案してもらいながら、経験豊かなコーチと一緒に自分の目標に向かって進んでいくというコーチング型の英語学習スタイルは、これからもますます求められると感じます。もしあなたが英語学習をこれから始めてみようと考えていたり、英語力に伸び悩みを感じているならば、ぜひ今回の結果を参考にして、コーチング型の英語学習も取り入れてみてはいかがでしょうか?