社会やライフスタイルの変化により、現在の日本では晩婚化が急速に進んでいます。国勢調査の結果(2015年)によると、40代前半女性の未婚率は19.3%、後半は16.1%となっており、40代女性の5〜6人に1人が未婚という状況です。

40代の婚活人口、恋活人口が、一昔前とは段違いに膨らんでいる現在、40代の「恋人探し」の実態がどうなっているのでしょうか。
株式会社ネクストレベル(https://next-level.biz/)が運営する『マッチングアプリ大学』(https://jsbs2012.jp/)では、「恋人・パートナーがいない40代独身女性」109人に「理想の彼氏」について、「40代で恋人(夫)ができた女性」65人に「現実の彼氏」について、それぞれアンケート調査を実施しました。

今回のアンケートから、年齢が上がってからの恋愛には「理想と現実」のギャップがあるのかなどを分析しました。

【調査対象】
●恋人・パートナーがいない40代女性109人(結婚:経験なし67.0%、経験あり33.0%/職業:会社員・契約社員54.1%、パート・アルバイト・派遣20.2%、無職11.0%、自営業6.4%、公務員0.9%、その他7.3%)
●40代で恋人(夫)ができた女性65人(恋人がいる60.0%、夫がいる34.0%、恋人(夫)がいたが別れた6.0%/職業:会社員・契約社員49.2%、パート・アルバイト・派遣24.6%、無職15.4%、自営業9.2%、その他1.6%)

恋人選びのポイントTOP3は 「性格」「価値観」「相性」

まずは、彼氏・パートナーがいない調査対象の109人に、恋人を選ぶとき「もっとも重視するポイント」について聞きました。TOP3は以下の通りです。

1位 性格 33.9%
2位 価値観が近い 24.8%
3位 相性 22.0%

「性格」「価値観」「相性」の回答で全体の80%を占め、男性の「内面」を重視する人が圧倒的に多い結果になりました。この3つを挙げた人の多くに共通する意見が、性格、価値観、相性が悪いと「長く付き合えない」「居心地が悪い、疲れる」といった内容で、付き合う男性に対して、安定・安心を求める傾向は強いようです。

この3つの回答以外では、4位が「収入」で9.2%。そのほか、「容姿」「職業」は0.9%、「学歴」は0%で、外見やスペック的な面を挙げた人はごくわずかという結果でした。

恋人選びで「学歴が気になる」のは、わずか14%

「もっとも重視すること」だけではなく、恋人を選ぶ上で「気になること」についても聞きました。
調査対象の109人のうち、「気になること」として選んだ人の割合が高い順にまとめたのが以下の表です。

「もっとも重視していること」と同様、「恋人選びで気になること」として選んだ人が多かったのが、「性格」「相性」「価値観」です。70%以上の人が「気になる」としました。そのほか「気になること」としては、50%程度の人が「収入」「生活習慣や食べ物の好み」「年齢」を挙げていました。

また40%程度の人が、「職業」、顔や髪形、体型、身長などの「容姿」、子どもや親、きょうだいなどの「親族」、そして「趣味」が同じか理解し合えるかどうかを「気になる」としました。

一方で少なかったのは、「婚姻歴」「学歴」「家柄」です。一般的にお見合いなどでは、収入などと並び、男性の「学歴」が重視されるケースは少なくないですが、意外にも気にする人は14%とわずかでした。

“現実の彼氏”と付き合った決め手も「性格」「相性」「価値観」

40代で実際に恋人(夫)ができた女性には、実際に彼氏(夫)を好きになった、または付き合おうと決めたポイントについて回答してもらいました。

もっとも多かったのが「性格」で、「相性」「価値観」と続きます。トップ3は、彼氏・パートナーがいない人が重視する点とまったく同じ結果でした。

具体的な意見では、「話が合った」「一緒にいて楽」ということを決めたポイントとして挙げている人が目立ちました。

彼氏と付き合う上で“妥協したこと”の1位は「容姿」

40代で恋人(夫)ができた女性に対しては、付き合い始めるに当たって「妥協したこと」についても尋ねました。ちなみに「妥協したことは、何もない」と回答した人は0人。何かしら妥協点があったということですが、その内容として挙げた人の割合が多かったのは以下の項目です。

1位 容姿 32.3%
2位 収入 21.5%
2位 学歴 21.5%

「容姿を妥協した」というのは、「ほんとうは華奢な人が好きだったけれど、彼は筋肉質だった」など、好みの体型や顔立ちと現実の彼氏に違いがあったということです。
容姿を含む妥協点について、“妥協した理由”についても聞いてみました。

【妥協した理由】
学歴や収入も私より低いですが、人柄重視で選びました。(42歳会社員女性)
学歴や出身地よりも性格重視だったので、学歴や出身地は妥協しました。(49歳無職女性)
仕事を頑張ってくれてるから、多少のことは我慢できます。(42歳会社員女性)
顔はそんなにだけど行動がイケメンだからいい。(49歳会社員女性)

大多数の女性が、妥協点を「深刻な問題」として受け止めていないことが読み取れました。好みや理想とは少し違うことがあっても、他の良い点でカバーできるので「気にならない」という意見が目立ちます。

理想の年齢差は「1~3歳年上」が最多

40代女性の場合だと、どのくらいの年齢層の男性が恋愛のターゲットになるのでしょうか。「年齢」に絞って調査をしました。恋人・パートナーのいない女性に、彼氏との「年の差」についての考えを聞くと、以下の結果になりました。

年齢差には「特にこだわらない」人が40%程度いて、「年上」と「強いて言えば年上」を合計した「年上派」も40%ほど、「年下」と「強いて言えば年下」を合計した「年下派」が残りの20%という結果でした。
さらに「理想の年の差」について、具体的に聞きました。

一番多いのは「1~3歳年上」です。「年下」を理想とする人は総じて少ない結果で、自分の年齢が上がったからといって年下がターゲットになる女性は少ないようです。

さらに、恋人にするなら「自分をリードしてくれるタイプ」「自分がリードできるタイプ」のどちらが良いか聞いてみました。

【理想の男性タイプ】
リードしてくれる男性 57.8%
自分が主導権を握れる男性 42.2%

拮抗していますが、「自分(女性)を守りリードしてくれるタイプ」を選んだ人の方が多い傾向です。40代でも、年上でリードしてくれるタイプの男性を好む女性が多数派のようです。

実際の彼氏も「1~3歳年上」が最多

実際に40代で彼氏(夫)ができた人の場合、年の差はどのくらいだったのでしょうか。

「1~3歳年上」がもっとも多く、恋人・パートナーのいない人の1位とも一致しています。しかし、「1~3歳年下」と「4~6歳年下」も一定数いて、合わせると全体の4分の1になります。実際の彼氏(夫)の年齢に満足しているかどうかについても、「満足している」が93.9%に上り、「満足していない」は6.1%とごくわずかでした。

夫の年齢に「満足していない」と回答した人の半数は「10歳以上年下」の彼氏(夫)がいる人で、主な理由は「彼の友人に会うと、みんな若いので気が引けた」「本当に年上女房でいいのかなあ、と内心思うことがある」などとなっています。

「収入」に対するこだわりは比較的高い

次にパートナーがいない40代女性に対し、「収入・職業・学歴」のいわゆる男性のスペック面に関するこだわりについて聞きました。「収入」「職業」「学歴」の中では、「収入」に対するこだわりが比較的強く、続いて「職業」「学歴」の順に関心が低くなっています。

「平均的な収入があればOK」が50%

まず「収入」に関しては、6つの項目について恋人を選ぶ上でのこだわりとして当てはまるかどうか聞きました。

【恋人の収入に対するこだわり】
平均的な収入があればOK 52.3%
無収入、ほぼ無収入はNG 42.2%
自分より高い収入を希望 27.5%
高収入を希望 16.5%
暮らしていける収入があればいい 16.5%
収入にはこだわらない 3.7%

「収入にこだわらない」という人は、3.7%と非常に少ない結果でした。
結果から分析すると、次のようなことが言えます。

●高収入は求めない
●無収入や最低ラインの収入はNG
●平均的な収入は必要

「ステータスの高い職業」にこだわる女性は、わずか5.5%

「職業」についてのこだわりは5項目で、当てはまると回答した人の割合は以下の通りです。

【恋人の職業に対するこだわり】
安定した職業ならばOK 48.6%
専門性のある職業を希望 14.7%
職業にはこだわらない 11.9%
公務員など堅実とされている職業を希望 11.9%
人に自慢できるようなステータスの高い職業を希望 5.5%

職業でも“普通志向”がうかがえました。40代の女性の中では、「安定さえしていれば、どんな職種でもこだわらない」という考え方が主流のようです。
医師や弁護士など、ステータスが高いといわれるような職業を希望する人は非常に少ない結果でした。

「学歴」にこだわる40代女性は少ない

これまでの調査でも「学歴」への関心の低さは明らかになっていましたが、改めて学歴についてのこだわりを聞くと、その低さが鮮明になります。

学歴にはこだわらない 30.3%
大学を卒業していればOK 13.8%
高校を卒業していればOK 7.3%
一流大卒を希望 0.9%

一流大学の卒業にこだわる40代女性はわずか0.9%で、大学卒業を希望する女性を合わせても、学歴にこだわりを見せる女性は14.7%にとどまる結果となりました。

実際の彼氏も「平均的収入」「安定した職業」など“普通志向”が多数

実施に40代で彼氏(夫)ができた人には、彼氏(夫)の「収入・職業・学歴」面での特徴について聞きました。

実際の彼氏(夫)に関しても、「平均的な収入」「安定した職業」の男性を選んでいる女性が多い結果です。
一方で、関心が低かった「人に自慢できるようなステータスの高い職業」「一流大卒」の彼氏(夫)に関しては一定数存在していました。

容姿では「自分より背の高い人」を希望する女性が60%

最後に「容姿」に関するこだわりをチェックします。彼氏・パートナーのいない40代女性に、次の外見的特徴のこだわりの中から、当てはまるものを選んでもらいました。

やはり「清潔感」は大事のようです。70%の40代女性が、清潔感のない人をNGとしていました。
身体的特徴で特に目立つのが「背の高さ」へのこだわりです。「180センチ以上」のような高身長は求めないまでも、約60%の女性が「自分より背が高い」男性を希望するという回答でした。

一方で「イケメン希望」は3.7%にとどまる結果で、男性の「顔」への関心は低いことが分かりました。

実際の彼氏の77%が「自分より背が高い」

実際に40代で彼氏(夫)ができた人に、彼氏(夫)の容姿について聞いたところ、「清潔感がない」と回答した人は0人でした。「背の高さ」では、「自分より背が高い」が76.9%に上っており、希望とほぼ合致しています。

一方、希望では関心の低かった「顔」について、自分の彼氏が「自分の好みの顔」だとする人が27.7%もいました。もしかすると最初から好みの顔だったわけではなく、「好きになって“好み”だと感じるようになった」ということもあるのかも知れません。

「マッチングアプリ」「婚活サイト」での出会いは、40代にも拡大傾向

今回アンケートに回答してもらった「40代で彼氏(夫が)できた女性」には、その彼氏(夫)とどこで出会ったのかも尋ねました。

彼氏と出会った場所について、1番多かった「職場やバイト先」は他の年代でも上位となる定番の出会いの場ですが、「マッチングアプリ・婚活サイト」が16.9%で2番目にイチしている点に注目したいところです。

10〜20代の出会いとして「マッチングアプリ」はもはや一般的ですが、若い世代だけではなく40代にも広がりつつあるようです。最近はテレビドラマやバラエティ番組などでもよく耳にするようになったため、その影響なのかも知れません。

そうは言っても、20代と同じようにマッチングアプリを使っても失敗してしまう可能性があります。
40代には40代にあったマッチングアプリ選びが出来るよう、情報収集をしっかりと行って使いこなしていけると良いかも知れませんね。

40代女性の出会いと恋愛、「理想と現実」のギャップは小さい

40代女性の恋愛観について調べてきましたが、「理想の彼氏」でも「現実の彼氏」でも、収入や学歴、容姿にあまりこだわらず、性格や相性を重視という傾向が合致していました。
そして若い世代よりもさまざまなことを経験している分、より堅実な価値観で恋愛に臨み、実際に希望をかなえている人も少なくないことも分かりました。

マッチングアプリなど40代でも利用しやすいサービスが充実する中、一昔前なら諦めてしまいそうな40代での恋愛も、若い世代以上に充実したものにすることが可能になりそうです。

【調査概要】
調査方法:インターネットアンケート
調査対象:40代の女性(全国)
アンケート母数:計174名
実施日または時期:2020年12月23日~2021年01月06日
調査実施主体:マッチングアプリ大学(https://jsbs2012.jp/
調査会社:株式会社ネクストレベル

※『マッチングアプリ大学調べ』

 

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