サライ世代には、テレビよりもラジオを愛聴しているという人も少なくないだろう。
ラジオでは、人気パーソナリティのトークからニュース、音楽、落語、ドラマ、ドキュメンタリーなど、じつに多彩な番組が毎日放送されており、飽きることがない。
でも、そんなラジオ番組を録音したいと思ったら、あなたはどうするだろうか?
昔なら、カセットテープでエアチェックに励んだ人も多いだろう。でも最近では、カセットテープもラジカセも見かけることが少なくなった。代わって主流になったのが、デジタル録音だ。
デジタル録音だと長時間録音にも対応、3~4時間続くラジオ番組でも、録音残量を気にすることなく丸ごと録れてしまう。タイマーセットをしておけば、外出中や睡眠中も愛聴番組を聞き逃すことはなくなる。録音した番組は、スマートフォンや携帯音楽プレーヤーにデータを移すだけで、そのまま外出先で聴くことも可能だ。
ラジオそのものも、「ワイドFM」の登場によってとても聴きやすくなっている。「ワイドFM」とは、かつてアナログのテレビ放送で使われていた周波数帯(90.1~94.9MHzのFM帯域)を利用して、民放AM局の番組を同時にFMでも流すというもの。従来のFM放送の帯域は90.0MHzまでだったので、それを広げたという意味で「ワイドFM」と呼ばれる。
現在、首都圏ではTBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、関西圏ではMBSラジオ、ABCラジオ、ラジオ大阪がワイドFMで聴くことができる。放送中のところも含めて、来年の春までに全国のラジオ28局がワイドFMに対応、今後拡大する見込みだ。
参考:全国のワイドFM(ニッポン放送のホームページより)
http://www.1242.com/info/jolf_fm/map
これまでノイズも多く聴き取りにくかったAMだが、ワイドFMの登場によって受信が安定し、音質も格段に向上している。これを機に、もう一度ラジオの魅力を見直してみたいところだ。
以下に、ワイドFMに対応したタイマー録音できるラジオの代表的な機種を2機種、紹介する。どちらを選んでも、ラジオライフが充実することは請け合いだ。
■ポータブルラジオレコーダー「ICZ-R250TV」/ソニー
AM、FM、ワイドFM、ワンセグテレビ音声に対応、最大20件までの予約録音ができる。本体内に8GBのメモリーを内蔵(音質により録音時間は12時間5分~最大357時間)、別売のSDカードを使えばさらに録音時間が増える。ラジオの時報を自動的に受信し本体内の時計を補正するので、録音開始時間はいつも正確だ。
AM受信用に外付けのループアンテナが付属、FMは本体のロッドアンテナで受信するが、外部アンテナを接続すればより安定する。電源はACと単3アルカリ乾電池4本の2方式。幅215.4mm×高さ124.5mm×奥行き57.2mm、約890g。
ソニーストア価格 2万3380円(税込み)
メーカーサイト:http://www.sony.jp/ic-recorder/products/ICZ-R250TV/index.html
■ポケットラジオレコーダー「TY-RPR1」/東芝エルイートレーディング
録音した番組を外出先でも聴きたいときは、本品のようなポケットタイプが便利だ。microSDカード(8GB付属)に、最高音質で約11時間、最長で約536時間までの録音ができる。別売りのmicroSDカードは32GBまで対応しているので、さらに録音時間を伸ばすことができる。
タイマー録音は20件まで対応。本体内の時計はラジオの時報によって自動補正され、正確さを保てる。
内蔵マイクも付くのでボイスレコーダーとしても利用できる。外部アンテナの接続はできないので、家の中で受信状態のよいところに置いて録音するとよい。
電源は単4電池2本。幅56×高さ114×厚さ14㎜、約65g(電池除く)。
実勢価格は1万3000円前後。
メーカーサイト:http://tlet.co.jp/pro_radio/ty_rpr1/index_j.htm
以上、ワイドFM対応のラジオをご紹介したが、いかがだろうか? これからの秋の夜長、読書をしながら、お酒を楽しみながらのラジオも悪くない。ゆったりと過ごすときに、ラジオはときの流れにそっと寄り添ってくれるだろう。
取材・文/宇野正樹