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マイルス・デイヴィス「ジャズ・ブルー・インク」をめぐる冒険

マイルスの名盤『カインド・オブ・ブルー』(ソニー)

前回より続く)
さて、「Miles Davis Jazz Blue Ink」(30mlボトル/税込1,944円)の存在は確認した。これは絶対手に入れたい。発売元のモンブランに問い合わせると、「すでに製造終了」「今後の入荷見込みなし」と丁寧な回答が。まあ、昨年発売されて、ふつうに世界じゅうで入手できたGOODSなのだから、知らなかった自分が悪い。調べてみると万年筆インクは限定商品も多く、それらは完売後には価値に応じて、プレミア価格で取引されるのが相場のようだ。まるで廃盤レコードだ。ならば廃盤レコードと同様の方法で探索だ。今の世の中、ネットとクレジットカードさえあれば手に入らないものはない(ハズ)。問題は価格だな。

まずはヤフオク。さすがyahoo!あった。が、インク・マニアではないジャズ・ファンとしては、想像を超えた高価格(約一万円)だ。ならばとeBayへいってみるが、こちらはヤフオクほどではないが、そこそこの値付け。さらに送料が商品以上に高い。かなりのレアものなのか?……で気がついた。これは廃盤レコードではないから、一般商品の販売サイトでいいではないか。まったくジャズ・ファン思考回路は困ったものだ。

しかし、流石に還暦も近い男が「メルカリ」に手を出すのは、躊躇する。で、日本のアマゾンではヒットせず、海外のアマゾンへ。まずはモンブラン本社があるドイツは……ヒットせず。フランス、イタリア、オランダ、オーストリア、フランス、UKにもない、ない、ない。ほかのモンブランのインクは扱っているのになぜだ? そんなにマイルス・ファンが欧州には多いのか? いや、インク・マニアか。残るはアメリカだけだ。

……で、ありました。amazonUSA。プレミア価格で31ドル。ちなみにモンブランのアメリカでの販売価格は20.5ドルだった。31ドルがプレミア価格として高いのか安いのかは判断がつかないが、送料込みで36.87ドル(購入時レートで4,236円)なら万々歳だ。ポチ。(なお、日本のアマゾンで商品名がなぜかイタリア語表記になっている商品を後日発見した。アメリカ発送のようである。)

アメリカからは1週間ほどで編集部に届いた。パッケージはご覧の通り超クール。開封してみるとボトル本体には文字が一切ない。キャップのブランド・ロゴの圧倒的な存在感は、さすがモンブラン。「リラクシン万年筆」の軸を外してコンバーターを取り付ける。ゆっくりとボトルのキャップを開け、ペン先を入れてコンバーターのスライドを動かしインクを吸い上げる。軸を元に戻して、キャップをして眺めてみる。おお、ついに「マイルス・ブラック」と「ジャズ・ブルー」の待望の共演が実現したのだ、とひとりでニンマリしてしまう。この原稿は原稿用紙にマイルス・ブルーで書いてみるか……。

「リラクシン万年筆」と「Miles Davis Jazz Blue Ink」のパッケージとボトル。

ジャズ・ブルーの色はかなり明るい。下のパーカーのブルーブラックと比較してみた。

手間はかかるが、煩わしくない。それどころか、なにか楽しい。うーん、これはどこかで体験したことがある感覚だと思ったら、そうだ、アナログ・レコードだ。ターンテーブルに載せ、レコードのホコリを拭いてスイッチを入れて、慎重に針を落とし、アンプのボリュームを上げる……あの「儀式」だ。「リラクシン万年筆」を手にした方はぜひ「インク吸い上げ体験」をしてほしい。ジャズ・ファンならきっとこの「儀式」も楽しみのひとつになるだろう。

なお、「ジャズ・ブルー」は、パッケージのシルエットのような澄んだ青だった。これはマイルスの名盤『カインド・オブ・ブルー』のタイトル文字の青だったのだ。

(本文中の情報は2018年8月現在の情報です。価格等は現在と異なる場合があります)

*「JAZZ絶対名曲コレクション」全巻予約特典「リラクシン万年筆」のご案内はこちらで。
「JAZZ絶対名曲コレクション」公式サイト:http://www.shogakukan.co.jp/pr/jazz4/

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