中島美嘉「ずっと好きだった〜ALL MY COVERS〜/I LOVE YOU」(96kHz/24bit)を聴くと、ハイレゾにありがちなエッジの効いた粒立ちのいい音ではなく、なめらかでしっとりとしたボーカルが流れ出しました。低域は解像度より量感重視で音楽の底辺をしっかり支える役目を果たしています。
『PHA-1』の後継機ですが、音の印象は上級モデルの『PHA-3』に近いと感じました。開発者の西野康司氏によれば、『PHA-1A』には『PHA-2』と『PHA-3』で得たノウハウをフィードバックしたそうです。アナログに近い質感の高音質が得られると最近注目されている「DSD」というフォーマットには非対応。入門機ということと、電力の供給が難しいこと、小型化が難しくなることなどの理由から見合わせたということです。
ソニー『PHA-1A』はスリムでコンパクトなボディで手軽にハイレゾ音源の高音質を実感できるハイコスパなポータブルヘッドホンアンプと言えます。ゲイン切替があり大型の密閉式ヘッドホンなどにも対応できます。デジタル入力のみなので、お使いのプレーヤーが接続できるかどうか、確認されることをお忘れなく。
デザインは極めてシンプル。フロントにはヘッドホン端子とボリューム兼電源スイッチがあるのみです。
リアには「ウォークマン」と「Xperia」及びPC用のmicroUSB端子、『iPhone』関連のためのUSB/A端子があります。その隣はゲイン切替スイッチ、充電用端子となります。
■実際に「ウォークマン」とつなげてみました(次ページ)