八雲も使った!? 明治時代の「中身入り」インク瓶が現存
橘泉堂山口卯兵衛商店は、1908(明治41)年11月より松江市内に歩兵第63連隊が駐屯を始めたことで、大きく隆盛しました。
「曽祖父は、その未来を見越していたのでしょうか。薬、お酒、医療機器、舶来商品など多種多様なものを扱いました。1945年の終戦で、人も土地のほぼ全てを失い、お店は大打撃を受けたのです。その後は、今のドラッグストアのような品揃えで、松江の人々の暮らしとともに歩んできたのです」




時代とともに規模を縮小し、今は雑貨店を併設した漢方薬専門の薬局となり、店舗の一部を『まちかど博物館』として、店の蔵から見つかった珍しい品々を展示しています。
「庶民の文化というのは、時代の波にさらわれて、忘れ去られてしまいます。政変や戦争など大きな事件があっても、庶民はひたむきに、必死で暮らしを営み続けていた。私たちはその連綿とつながる時代の流れの一部にいるのです。この暮らしの形を伝えたいと思い、お店の一部を使い、季節ごとに展示を行っています。
これからのテーマは五月人形。大正期に作られたお飾り、食器や漆器を通じた食文化など、松江の暮らしがわかる展示で、皆さんをお待ちしております」
橘泉堂山口卯兵衛商店
住所:島根県松江市末次本町34
TEL:0852-21-2700
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取材・文/前川亜紀
写真/橘泉堂山口卯兵衛商店(現:山口薬局)
参考/先駆者たちの物語(サントリー)、コニシ「沿革」











