思い出に残る旅行に欠かせないものといえば、手軽な価格でご当地の味を楽しめる「駅弁」。津々浦々の個性ある駅弁を車窓とともに味わうのも、鉄道旅行の大きな楽しみだ。
JR東日本では、地域の特色を活かした駅弁を紹介しつつナンバーワンを選ぶ企画、「駅弁味の陣」を毎年開催している。これまで4回開催され、総合評価第一位に選ばれた駅弁には「駅弁大将軍」の称号が与えられてきた。
これまでに、いったいどんな駅弁が駅弁大将軍の座に輝いてきたのだろうか? ちょっと振り返っていこう。
■初代:『鱈めし』(新潟)
まず「駅弁秋の陣」初開催の2012年に、初代・駅弁大将軍の称号を手にしたのは、新潟のホテルハイマートが自信を持って送り出した「鱈めし」だった。
中身は「棒タラ」「塩タラコ」「タラの親子漬け」とまさにタラ尽くし。甘辛に煮た棒タラと塩気の利いたタラコのコンビネーションに箸が止まらなくなること請け合い。親子漬けは鱈とタラコの和え物となっており、鱈だけでも甘味・鹹味・酸味の三味わえる。
■2代:『牛肉どまん中』(山形)
続いて2013年。2代目の駅弁大将軍に選ばれたのが、山形・新杵屋の『牛肉どまん中』である。
山形のお米「どまんなか」を使用した王道の牛肉弁当は、そぼろと牛肉煮がふんだんに使用されたボリューム満点の弁当。一方のおかずは小いも、人参、ニシンの昆布巻き、卵焼き、かまぼこ、桜付けと優しい内容となっている。
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