オーストラリア最古の家族経営ワイナリー、『ヤルンバ』のワインが、この10月6日から日本でも発売されることになり、その試飲会に参加してきました。
オーストラリアのワインというと、シラーズなど濃厚な赤ワインのイメージが強いかと思いますが、創業1849年というヤルンバはそれだけではありません。
ヤルンバの拠点である南オーストラリア州(South Australia)のバロッサは、19世紀半ばに欧州からの移民により開拓された最古のワイン産地。その東部のエデン・ヴァレーは冷涼な気候で、白ワイン用の葡萄も育てられているのです。
今回の『ヤルンバ』のラインナップでは、ヴィオニエという品種の白ワインが注目されています。この品種は元々、フランス・ローヌ地方の一部地域でのみつくられていた希少品種。白ワインになると酸味がやさしく、杏や黄桃、キンモクセイの花などの香りがすると言われています。
今回、PRのために来日した『ヤルンバ』の女性醸造家、ルイーザ・ローズさんは、このヴィオニエを強く勧めていました。
「この独特の香りの白ワインは、エスニック料理や中華料理にぴったりです」
実際、甘辛いソースを付けた春巻を食して飲んでみると、食材の香りと旨みがより膨らむ感じがします。
さらにルイーザさんは、
「牛肉のステーキにブルーチーズのソースを合わせたものでも試してみて」
と、肉には赤ワインという教科書的な発想に対抗する提案をしてきました。半信半疑で試してみると、意外なことにヴィオニエの白ワインが口にやさしく馴染みます。
もちろん、白ワインだけでなく、最高峰の「ザ シグニチャー」をはじめとした赤ワインも洗練されていて、芳醇な味わいで楽しめます。
秋が深まってきて、週末の食卓でワインを開けることもあるでしょう。そんな時、いつもと違うワインを家庭の料理とうまく組み合わせてみるのも楽しいと思いますよ。